少し前のことになるが、自分がどうも怒りっぽい気がして随分悩んでいた。周りの人間に対しても迷惑だし、身体的にも精神的にも自分に良くない気がしていたので何とかしたいと考え、怒りに関する書籍を何冊か読んでみた。
文末に挙げた書籍のどれに書いてあった言葉か忘れてしまったが、「怒りを無くすことが重要なのではなく、自分が怒っているということを認識することが重要」という意味合いの文章があった。これにはハッと気付かされた。楽しいときに笑うように、哀しいときに泣くように、納得出来ないことや理不尽なことがあったときに怒るのはごく自然なことである。こうして文章にしてみるとごくごく当たり前のことであるが、「怒りを無くそう。怒らない人間になろう」と考えて本を読み出した僕にとっては結構衝撃的だった。
「キレる」という言葉が一般的になったし、「キレた」という言葉でしか説明しようのない凄惨な事件も頻繁に起きている。怒りで自分や他人を滅ぼさない為にも、まず怒ったら「ああ、今自分は怒っているな」と認識することお奨めしたい。そして「なぜこんなにもこの件に怒りを覚えるのか」を整理して考えることが出来ればキレることもないだろう。そして整理して考えた結果まだ怒りを覚えるのであれば、それは怒るべき事柄なのだと思う。「怒り」という感情はネガティブに捕らわれがちだが、かつて偉大な革命や維新が成し遂げられたのは「現体制に対する怒り」が民衆にあったからだ。ネガティブな側面だけではない。

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