「英語を使う仕事がしたい」と言う前に

英語を使う仕事がしたい、それを仕事を選ぶ基準にする人が相当数いると思う。特に英語の勉強がとても好きであったり、あるいは留学をしていた人なんかに多い意見だと思う。当時一生懸命学んだ英語、少しでもそれを活かしたい、僕も英語を闇雲に勉強していた時期があったので、共感を持つことが出来る意見である。
ただ少し考えて欲しいのは、大抵の仕事で英語を活かせる機会はあるということ。英語が使えることによって、自分の仕事の幅を拡げられます。例えば小学校の教員がアメリカの教育制度をアメリカ人から学んでも良いと思う。世界中にある素晴らしい物語を子供たちに伝える為に、洋書を読んだりしても良いと思う。それには当然英語が必要だろう。技術者なんかでも、最新の技術なんてものは大抵英語で発表されるものであるし、それらをいち早く学ぼうと思ったらやっぱり英語力が必要だ。デパートの店員でも警察官でも料理人でも、英語を学ぶことによって仕事に幅を拡げることは出来る。仕事に活かすことが出来るのである。
おそらく「英語を使う仕事がしたい」という意見の正体は「英語を使うことを強制される仕事がしたい」ということなんだと思う。就職観は様々だと思うし、どんな意見も否定する気はないが、「英語」という部分にこだわりすぎて本質を見誤ってしまう人が日本には多いように漠然と感じている。それが原因で何かの機会を逃すようなことがあれば、非常にもったいないことである。「英語を使う仕事がしたい」と言う前に、その気持ちの本質を少し掘り下げてみるべきだと思う。