「ソフトウェアの仕様書は料理のレシピに似ている」が盛り上がりを見せている。僕と同じく、この業界にいる人が、たくさんネットを見て回っているのがよく分かる。
さて、業界構造がゼネコン業界に似たり寄ったりでおかしいことになっているのが事実だが、当のエンジニア達も、「いつかはこの下積みのコーディング生活から抜け出して、設計を手がけ、何百人の開発者を下に付けて…」なんてキャリアを思い描いているように見えるのですが、どうでしょう。僕はエンタープライズ系と言ってもパッケージベンダーで(受託開発ではない)、下請けに開発を発注したりということはないが、それでも上記のように考えている開発者が多いと思う。35歳限界説なんて言葉が生まれるのも、結局どこかコーディングを軽視しているからだろう。そんでもって軽視している奴に限って、コーディングの出来ないプログラマか、開発をまったく経験していない経営者やコンサルタントという訳だ。
ここで言っておきたいのが、「レベルの高いコーディングは、エンジニアリングであるということ」だ。エンジニアリングの分野に従事していると考えれば、開発工程の下流に存在するエンジニアが邪険に扱われていることに違和感を覚えると思います。ちょっと前にid:umedamochoさんのところで盛り上がっていた「虚業という言葉について」じゃないけれど、実体の伴わないソフトウェアやWEBサービスに、やはり「エンジニアが物を創っている」という感覚を持てない人がたくさんいるんだな、と感じる今日この頃。だからなんとなく軽視されてしまうのでは。