ウェブ上で動画広告が一般的になるのも時間の問題か。
The New York Times : Google Joins Viacom in Web Test of Video Ads
Google has struck a deal to allow Web site owners to put video clips from Viacom, including “SpongeBob SquarePants” and MTV’s “Laguna Beach: The Real Orange County,” on their pages. The clips will be accompanied by advertising, with Viacom, Google and the site owners dividing the ad revenue.
Google、もしくは広告連動型のビジネスモデルを持つネット企業の隆盛はもうしばらくは続くだろうし、この先ウェブ上の広告は増え続けることになっていくのだろうと思う。そういう未来について考えるとき、スポンサーというかCMというか視聴率にすっかり殺されてしまった、餌付けされてしまったテレビ局のことを考えてしまうのだが、同じことがブログという言論空間でも発生してしまうのだろうか。もっと簡単に言うと、ページビューを稼ぐために下世話に記事が増えたりとか、スポンサーのご都合ブログとかそういったものが増えていってしまうことにはならないか。そういうことが心配。
ブログは維持のコストが0なので、ページビューの競争に負けても別に存在はしていられる。その辺は新聞やテレビと違う部分ではあるのだが、問題は人気のないものにはGoogleで辿り着きにくい、ということである。Googleで辿り着けないことは、ウェブ上では死を意味する。
- 人間は下世話なもの、扇動的なもの、挑発的なものをより好む
- 経済的利益(ここでは広告収入)を得るために人間は行動する
という二つの命題が真であるだけで、ブログには下世話で扇動的で挑発的なものが増え、そこにページビューやリンクが集まることにより、少数派で文化的意義があると思われるようなブログにはGoogleで辿りつくことが困難となる、つまり存在が認識できない、というような未来が見えてくる。匿名が可能なウェブ上では、下世話なものは極端に下世話になるだろうし、挑発的なものはとことん挑発的になりがちだ。
何年後かに「どんだけググってもイカれたブログばかり」、「ガキの見るブログばかり」、「まるでCMのようなブログばかり」といったことにならなければいいんだけれど。