まだ修行中の身で、自分のことでいっぱいいっぱいだという人が僕を含めてほとんどだろうけど、最終的に自分のやっていることが世界に対してどのような影響があるのか、本当は常に頭に入れておかないとならない。
後藤貴子の米国ハイテク事情 : コンピュータは人間を進化させるか アラン・ケイ氏インタビュー
それはなぜなのか。どんな未来を見て、そういう活動をしているのか。先頃、幸運にもそんな話を聞く機会を得た。答えははっとするほど哲学的だった。
ケイ氏の目標は、子供の科学的・論理的思考力を高め、未来の大人社会の意識を改革することだ。
あくまで個人的な見解で、なにがしかの数値データによるものではないが、科学・医療系や物理系のエンジニアに比べて、情報系のエンジニアは「世の中を良くするために」という想いを仕事のモチベーションにしていないように思える。これは別に情報系のエンジニアが人間的に良くないとかそういった意味ではなく、エジソンとか本田宗一郎とか野口英雄とかそういう偉人達が残してきた歴史がまだまだ他の分野に比べてすくないことや、他の分野よりも与える影響が「間接的」だということに起因していると思われる。
しかし上述のアラン・ケイ氏のインタビューなんかを読むと、そろそろ情報系のエンジニアリングの歴史というものが出来てきているし、世の中を良くするという大目標を前提においた仕事を心がけなければならないんだろうな、と思う。世界を、人類を一歩でも前進させる何かをしなければならないんだろうな、と思う。それは個人の力では中々難しい問題だし、ほとんどの人にとっては「世界を良くしようとしている就職先、団体を選ぶ」という行動になっていくんだろうけど。
ちなみに上記でリンクしたページの最下部より、マウスの父として知られるダグラス・エンゲルバート氏のインタビューにも飛べる。そちらも非常に考えさせられる記事でお奨め。