
DEATH NOTE デスノート(1) (ジャンプ・コミックス)
- 作者: 小畑健,大場つぐみ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2004/04/02
- メディア: コミック
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- 作者: 小畑健,大場つぐみ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2006/07/04
- メディア: ペーパーバック
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漫画を購入したのは何年ぶりだろう。そして、こんなに貪るように読めたのは何年ぶりだっただろうか。
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映画の宣伝を見たり、コミックの書評をネットで読むなどしている内に「どうもDEATH NOTEは一大知的エンターテイメントの様相を呈しているな」と判断し、購入。結果思ったよりも知的エンターテイメントではなかった気がするが、そこには相当に読ませるストーリーがあり、小畑氏の素晴らしい絵があった。小畑氏はCYBORGじいちゃんG、ヒカルの碁と通して高い画力を発揮されている漫画家と認識しているが、本作品で新たな境地を切り開いたように思える。
大ヒット作なので今更ネタバレも何も無いかと思うが、ここではストーリーに関することは一切書かないことにする。敢えてひとつ言及するならば、僕は「夜神月の愛は何処かに在ったのか」という疑問を持った。DEATH NOTEは結構人間臭いキャラクターで構成されているストーリーで、Lやニアやメロといった浮世離れしたキャラも意外と人間臭さというか不完全さを醸しだしているのだが、主人公の月だけはそれを感じさせない。彼は何かを愛していたのか。何かを愛していたとしても、その対象が家族を含む「特定の人間」ではないのは明らかで、それが彼という人間の(闘いの上でということだが)強さになっている。誰かを愛するが故に判断を狂わすということがないのだから、これは強い。
僕はまったく愛を持ち合わせていない人間というのは存在しないと思っている。しかしもし存在するのであれば、それは「何かや誰かに対して偏った愛情を持ち合わせていない」ということを意味出来るのかもしれない。そしてこれはもしかすると神に求められる資質なのかもしれない。誰もえこひいきしない才能なのだから。そういった意味では、月は新世界の神となる素養を持ち合わせていると言えるだろう。
とにもかくにも、必読の全12巻だと思う。