月別アーカイブ: 2007年3月

エンジニアが志向するべき問題解決方法

問題解決の方法には何通りもある。何通りもあるが、その方法の中で「エンジニアが志向すべき問題解決方法」が存在する。同じ様に「エンジニアがなるべく志向すべきではない問題解決方法」も存在する。エンジニアが志向すべき方法とは「技術による解決」である。
ひとつ例示してみよう。

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バグに対する態度

バグが発生すると「プログラマの意識が低い」という話になりがちである。特にコードを書かない人からこの話は出易い。しかし「バグを作りこもう」と思ってコードを書いているプログラマはいない。またバグを出すまいとして開発するスピードが遅くなるようであれば、それはもっと大きな問題になるだろう。そこにはトレードオフがあったはずである。
バグは無くならない。バグは必ず発生する。しかしバグを少なくすることは出来る。バグが発見し易いコードを書くことは出来る。バグがあっても修正し易いコードを書くことも出来る。そしてそれらはプログラマの意識などで実現されるものではなく、あくまでプログラマの知識や技能によるものである。プログラマはそれらの知識の吸収や技能の習得に対する意識は高くなければならない。

DOSコマンドの小技「1という文字のみをファイルに書き出す」

1という文字のみをDOSコマンド(Windowsコマンド)でファイルに書き出す場合、

echo 1 > file

とやると「1と空白」がファイルに書き出されてしまう。一方

echo 1> file

とやると、ただ「echo」と打ったときの出力がファイルに書き出されてしまう。では1だけを出力したいときはどうすれば良いかというと、

echo ^1> file

とする。仕事で結構苦戦したのでシェア。ちなみに以下のページから類推して方法が分かりました。この場を借りてお礼します。

ブログエントリのジレンマ

ブログのエントリに対するコメントやはてブコメントの付けられ方にあるジレンマというかパラドックスを発見した。勿論、当ブログにはそんなに反応は無いので他のブログを見ていて思いついたのだが。そのジレンマとは以下である。

なるべく文章を簡潔にしようと思って、枝葉に対する論陣を省略するとその部分に突っ込まれる。でも突っ込まれないように完璧に論陣を張ると文章が長くなり、ちゃんと読まない人が多くなって、結果としてきちんと論じてあること(またはそこから容易に推測できること)に突っ込まれる。

だから結局突っ込まれてしまう。バランスが取れればいいのだろうが。

最近読んだ本

リナックスの革命 ― ハッカー倫理とネット社会の精神

リナックスの革命 ― ハッカー倫理とネット社会の精神

  • 作者: ペッカヒマネン,リーナストーバルズ,マニュエルカステル,安原和見,山形浩生
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2001/05/26
  • メディア: 単行本
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リナックスの開発者であるリーナスを中心に、ハッカー達がどういった文化や倫理を持っているかを解説した本。もともとThe Hacker Ethicというタイトルだったみたいだが、なぜかリナックスの本ということになってしまっている。ハッカーの倫理を宗教と比較した文章が多く、正直必要以上に小難しく感じた。

下流志向──学ばない子どもたち、働かない若者たち

下流志向──学ばない子どもたち、働かない若者たち

いつもブログを拝読している内田先生の最新刊。「学ばない学生」、「働かない若者」がテーマの本書だが、是非広く読まれて欲しいと思える内容。面白いし、ブログでも発揮されている鋭い洞察が勉強になる。僕は特に「学ばない学生」については興味があるというか問題意識があったのだが、この下流志向を読むことで一段と意識が高まった。それは日本の将来への不安が大きくなったことも意味するが。
それにしても内田先生の名前って樹なので「いつき」だと思っていましたが「たつる」と読むんですね。

漢字文化とコンピュータ (中公PC新書)

漢字文化とコンピュータ (中公PC新書)

もう僕が生まれた頃には感じはコンピュータで扱われていた訳で、それ以前に感じがどのように扱われていたのか想像もしたことが無かったが、本書を読むことでイメージが湧いた。いまこうして問題なくブログに文章を書けるのも、先人達の知恵と努力があってのものだと思うと感慨深い。文字エンコーディングを解説した部分は、コンピュータに興味のない人向けに書かれているので冗長に感じた。

Life is beatifulからの問題

大槻ケンヂの「グミ・チョコ」を読んでいて思いついたのが、今日のクイズ。単なる数学の問題ではないので良く考えてみて欲しい。

Life is beautiful: ビルゲイツの面接試験-ジャンケン編

コメント欄にも同じような答えがあったが、最初に思い付いたのは「グーを最初から最後まで出し続ける」という作戦。おそらく相手は最初は戸惑うだろうが、こちらの意図していることを読みとり、途中からはパーを出し続けるだろう。最初の数回を除いて990勝くらいはするだろうから、半分ずつ分けあえば結構な儲けだ。相手に逃げられるリスクは当然あるわけだが。

曲解や誤解の無いことを期待してはいけない

追記。あと、なぜそう誤読するのかなと不思議に思うけど、「何でも褒めろ」なんて言ってないよ。いいなぁと思ったら(つまり心の中で褒めているときは)、以心伝心とか思って胸のうちに置いておかず、カジュアルにそれを言葉にしたらどうかと言ったのです。それだけで全体の雰囲気がずいぶん変わるでしょと。僕だって、褒めたいところがぜんぜんないのに褒める、なんてこと絶対にしないよ。

嵐のような反応を読んで – My Life Between Silicon Valley and Japan

以前のエントリhttp://d.hatena.ne.jp/rintaromasuda/20070213/1171379213で言いたかったことなのだが、1対1で話すにしろ、ブログのエントリにしろ、新聞や雑誌の記事にしろ、公演でのスピーチにしろ、人に自分の考えを理解してもらうには、どんなに厳密に言葉を選んでも、どんなに明快なロジックでも、どんなに素晴らしい声だったとしても、一回や二回では無理である。特に相手の人数が大多数なら尚更。

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最近読んだ本

ビジュアル式 数学嫌いが治る本

ビジュアル式 数学嫌いが治る本

あまりちゃんと読んでいないけれども、ビジュアルから数学に入らせるというのは子供に数学を教えるときに悪くないアイデアだと思った。でも空間を把握する能力って無い人はほんとに無いから、座標の話とかで嫌になってしまう人もいるかも。