月別アーカイブ: 2007年5月

最近読んだ本

本の運命 (文春文庫)

本の運命 (文春文庫)

考えてみれば本の運命は数奇なものかもしれない。著者の井上氏は以前自分が所有していた本に古本屋で再会したとそうだ。子供の頃「お札にこっそり名前をかいておいて、いつかそのお札と再会できるだろうか」と夢想していたことがあったのを思い出した。13万冊もの蔵書を抱えていた著者だからこそ、それぞれの本に自分との運命を感じずにはいられないのだろう。「本を売らない」という決心を僕もしてみたいものだが、スペースの問題で中々難しそうだ。

特捜検察vs.金融権力

特捜検察vs.金融権力

スリリング。特に第1部のスリルはかなりのものだと思う。蜜月だった時代から大蔵官僚の摘発にいたるまでの特捜部の動きの変化は非常に興味深い。僕の頭の中に漠然と染み付いている数々の思想は、こういった日本の中枢にいる人達の「成果」なのかと思うと不思議である。例えば「大蔵省とノーパンしゃぶしゃぶ」なんて言葉が世間を飛び交っていたとき、僕はほんの子供だったはずだが、しっかりと頭に刻み込まれている。佐川急便事件やリクルート事件にしても同様だ。
しかしこういう本を読んでいると、日本の最高権力というのはどこにあるのかといつも悩んでしまう。勿論権力は分散されているのは百も承知だが、どこかに最高権力者が存在するのではと分かり易い構造を求めてしまう。それは首相かもしれないし、マスコミかもしれないし、世論とか世間という僕も含まれているはずの曖昧な存在なのかもしれない。

「それ知ってます」でも別に構わない

先輩が説明をしだした直後に「それ知ってます」「それ習いました」「授業でやりますよ」などは禁句です。多くの技術者は、相手のレベルを知らないと前提から順を追って説明していきます。その先の先の先ぐらいには自分が知らない内容が隠れているかもしれません。また、説明の腰を折られてしまうので説明をする方としては気分が良いものではありません。

技術の盗み方:Geekなぺーじ

確かに先輩のせっかくの説明を切り捨てるような「それ知ってますよ」は止めといた方が無難だと思う。気を悪くさせてもお互いに得はない。こういうこと言ってしまう原因は大抵「そのくらい知っている」という見栄と小さなプライドであることを意識しておけば、とりあえずそういう失言はしなくなるだろう。
しかし個人的な経験から言わせてもらうと、誰かに話を聞かされて何かの技術について分かったという様な経験はあまりない。

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目の前にある技術的なチャレンジ

技術的なチャレンジをしたいと思っている。そう思わなかったらエンジニアとしては終わりだと思う。技術的なチャレンジをしたくないと答える人間はそんなにいないのではないかと思う。
しかし、技術的なチャレンジをいざ目の前にすると恐怖を感じる。言いようの無い不安感を覚える。今までの方法で別に構わないんじゃないかとエクスキューズを探し始める。これは誰にも共通する感覚ではないだろうが、少なくとも僕はいつもそう感じてしまう。
この感覚に毎度打ち勝っていけば、自分は良いエンジニアに近づいていけるのではと思う。たとえその仕事は失敗したとしても近づけると思う。しかし例え70点の仕事が出来たとしても、自分の引き出しの中身だけでやりくりしたりを続けていれば、いずれ腐ったエンジニアになってしまうと思う。
昔大好きだったRadioheadの曲、My iron lungの歌詞を思い出した。

If you are frightened, you can be frightened. you can be, it’s OK.

「もし恐いんだったら、恐がったっていいんだよ」
まさしくその通りだと思う。チャレンジとは常に恐怖を伴うものである。

ソースコードのあるエントリの移動

最近めっきり書いていないが、今後はソースコードを書く必要があるようなエントリはhttp://d.hatena.ne.jp/tostudycsというもうひとつのブログに書いていこうと思う。ひとつの場所に纏まっているメリットも捨てがたいが、こちらのブログのデザインは気に入っているものの、ソースコードを書くのにあまり適していないことを勘案しての決断。
これからはもう少し技術的な話題に力を入れていきたいので、もうひとつのブログの更新が増えるようにしたいと思う。

シアトル、四歳の誕生日おめでとう

本日で愛犬のシアトルが四歳になりました。もうすっかり大人になったけど、ときどき幼い時を思わせる表情も見せる。相変わらず可愛いやつです。ドッグイヤーは人の七倍だという話を聞いたことがあるが、そうすると僕とシアトルは現在同じ28歳ということになり、奥さんも28歳なので、家族揃って同い年という訳だ。なんか今年は良い年になりそう。

シアトル、おめでとう。