非常に正直な人物だというのが印象に残った。正直というとクリーンな言葉過ぎるかもれないが、まず現状をなるべくあるがままに、つまり自分のプライドだったりとか希望的観測だったりとかをなるべく排除した形で捉えようとしている人間という印象。そして自分の思っていることをなるべく飾らずにアウトプットしようという姿勢を持った人間ではないかという印象。この2つを持って、正直な人だな、というのが僕のひろゆき氏に対する印象。
でWEBの未来がどうとかこうとかという話にはまあ参加する気はないのだけれど、WEBは確かに便利になった。産業革命とか当たり前だけど経験していないが、僕らが情報革命で感じたくらいの生活の利便性の向上をあの時代に生きた人間は実感しただろうか。別に移動しながら電話できたり、家で本が買えたり、電車に乗るときにもはや切符が必要なくなったとしても人間の本質なんてそう変わるもんじゃなかろうし、それらの技術で皆が生産的な人間に変わることなんてありえないだろうし、技術的にも大きな革新があるわけではなく、まあ日々研究者やエンジニアの方々が既に「理論的に可能だ」と考えつくされていることを出来るだけ正確に、早く、安定した形で我々に商品という形で提供しようと頑張ってくれている、そういう状態だろう。
しかし、
そもそも世の中には「これが正解」なんてものはないことを考えれば、さまざまなベクトルを持った人たちの意見を幅広く吸収することは大切。その意味では、梅田氏の「ウェブ進化論」を読んだ人は、バランスをとるためにもぜひともこの本は読むべきだろう。「ウェブ進化論」は今ネットの世界で何が起こっているのか良く分からない人には良い薬だが、良薬の常でそれなりの副作用もある。その意味では、この「2ちゃんねるはなぜ潰れないか?」は「ウェブ進化論」の副作用の解毒剤としては最適ではないだろうか、というのが今日の結論である。
Life is beautiful: 「2ちゃんねるはなぜ潰れないのか?」は「ウェブ進化論」の格好の解毒剤!?
と中嶋氏なんかも仰られているけど、ウェブ進化論ってそんなに理想手主義的に過ぎる本だったのかなぁ。あまりそういう印象を受けなかった僕は理想主義的に過ぎるのだろうか。あの本では特に具体的に「将来WEBでこれが実現される、あれも実現される」とか書いていなかったから、あまり世の中で言われている程のWEB至上主義的なイメージを持っていないのだが。それだったら、空飛ぶクリーンな自動車を想像している方がよっぽど理想主義的な気がしてしまうのだが。