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統計数字を疑う なぜ実感とズレるのか? (光文社新書)

統計数字を疑う なぜ実感とズレるのか? (光文社新書)

「統計数字を疑う」というテーマと「実感となぜずれるのか」というテーマは別の話であるように読めた。前者はつまり所謂シンクタンクが出してくる数値を訳も分からず丸呑みする危険性について、そして後者については普通の人に統計の知識の不足について書かれているように思う。後者について前から考えているのは、学校教育ではせめて分散の概念は教えておくべきではないかということ。平均や偏差値は学生にとって身近な概念だし(ここでは算術平均のことだが)、分散を意識するようになると統計に興味を持つ学生も増えるのではないかと。それに分散が分かっていないと、算術平均を知ってもあまり意味はない。

昭和史 〈戦後篇〉 1945-1989

昭和史 〈戦後篇〉 1945-1989

敗戦直後の玉音放送から高度経済成長まで、著者の経験や見聞きしたことを織り交ぜた内容で、回想録的な感もある内容。昭和史の話は自虐史観に拠り過ぎていたり、右傾化し過ぎていたりと中々バランスをとるのが難しいテーマであるが(だから面白いというのはあるが)、半藤氏の文章はまあ中立かな、と思えた。別に中立だから素晴らしいという意味ではないが。
やはり昭和の歴史は面白いなと思えた。シリーズ一つ前の「昭和史 1926-1945」も読みたいと思う。