偶然見ていただけなのだが、Wikipediaでプログラマを見ていたら以下の様に書いてあった。ちょっと長いけど引用。
品質や残業の発生など、プログラミングに関する問題について、多くのプログラマがオブジェクト指向、エクストリーム・プログラミング、アジャイルソフトウェア開発などのソフトウェア工学を熟知していないことが原因であるという見方がある。 しかし、日本では、このようなソフトウェア工学を修得する機会や研修期間、社内教育が用意されない企業も少なからずあり、企業のソフトウェア開発に対する認識が甘いのではないかという指摘もある。
また、大学など先端教育機関でのコンピュータサイエンスや情報工学、情報科学の研究成果が生かされていないことも指摘されている。採用の際に、「学歴なんか関係ない」「大学は何も役に立たない」と言い切る担当者も少なからずおり、専門教育を受けていたかどうかによる初任給の差も少ない。 [1] このような大学軽視の背景には、IT企業にはベンチャー企業が多く、学歴や大卒に対する偏見や誤解を持っている者も多いからと主張する者もいる。
大学等の専門教育が必ずしもソフトウェア開発の銀の弾丸にはならないことが近年わかってきてはいるが、それらが全く無駄だとは言い切れないことも事実である。顧客や経営者、マネージャの判断や行動等により、プロジェクトによっていかせる技能・知識に幅が出ることも、プログラマに必要な技能や知識は何かという問いを難しいものにしている。
ことにフレームワーク、デザインパターン、アルゴリズム、イディオムの効果的な実装に関しては、発想の柔軟さというものが切に求められる分野の職業でもある。そのためプログラマの能力によっては、実質的な仕事量が人によって数倍以上の開きを持つことも決して珍しくない。
なお欧米では学歴に関しては状況が逆で、学歴と待遇が比例しているといわれている。例えばマイクロソフトやグーグルといったソフトウェア関係の大企業では名門校出身者や高学歴保持者を特に優先して採用するのが一般的であるほか、ジョエル・スポルスキなど、優秀な人材を確保したければ優秀な大学で採用活動をすべきと明言するベンチャー起業家も多い。
世間がどう考えているかとか、プログラマと呼ばれる人間の実力が大体どうだとか、誰も分からないし、僕がそんなことを断定するのはおこがましいが、まあWikipediaってのは誰でも編集できるわけだから、大体世間の総意だと思ってもいいかもしれない。勿論、この記事を編集しているのはほとんどプログラマだろうから、プログラマの総意ってことになるけれど。
実は僕も勤務先の経営者に同じようなことを言われたことがある。まあ日本の大学の教育レベルがあまり高くないであろうことは分かるし、学生があまり熱心に勉強していないのも分かるが、それでも何を勉強していたかとか、どんな経験があるのか、を無視してプログラマを採用するのは無理があるように思っている。勿論大学卒業時にまったくもって未経験だったけれど、輝くような才能を持っている、という例が無いとは思わない。しかし僕が色々な人を見てきた小さな経験から言わしてもらうと、かなり例外だと思う。頭が良い人を採用することは出来ても、そこからさらにプログラミングに熱意を持ち、継続的に学習を続ける人間を見つけるとなるとかなり難易度は高い。
僕は単純に、いつの日にかプログラマが専門職として世間に認知されれば嬉しいなと思っている。あまりにもプログラマと呼べる職業の幅が広いから難しいんだけれど、いつの日かそうなれば良い。高度なプログラミングを行う人間の仕事は専門職と呼ぶに相応しく、多くの知識と経験が必要とされる。世間的に専門職として認知されているであろう弁護士、医者、公認会計士等にもまったくひけをとらない職業だと僕は思っている。いつの日かそれが世間に認知されれば嬉しい。そんなことを単純に考える。
話は変わるけど、ついでに英語版のWikipediaを覗いてみたのだが、日本語版のプログラマの欄にあったような残業だ徹夜だ休出だというネガティブな空気がほとんど無いことに驚いた(Wikipediaはそういうことを書く場ではないという認識が強いだけかもしれないが)。まあ最後の方にオフショアリングによって仕事が無くなるのではという心配が載っていたけれど。
Enrollment in computer-related degrees in U.S. has dropped recently due to lack of general interests in science and mathematics and also out of an apparent fear that programming will be subject to the same pressures as manufacturing and agriculture careers. This situation has resulted in confusion about whether the U.S. economy is entering a “post-information age” and the nature of U.S. comparative advantages. Technology and software jobs were supposed to be the replacement for factory and agriculture jobs lost to cheaper foreign labor, but if those are subject to free trade losses, then the nature of the next generation of replacement careers is not clear at this point.