ドナルド・A.ノーマン「誰のためのデザイン?」

誰のためのデザイン?―認知科学者のデザイン原論 (新曜社認知科学選書)

誰のためのデザイン?―認知科学者のデザイン原論 (新曜社認知科学選書)

このエントリを読んで購入。「認知科学者のデザイン原論」と副題にあるが、あくまで「技術書」として読んだ。本書を読んで学んだ事はかなり多かったように思うが、一言で言うと
失敗や不便を研究することの大切さ
であると思う。さらに言えば
その研究成果を如何に製品のデザインに活かすよう心掛けるか
が学べたと思う。
例えばあなたはコピー機の中に原本を忘れてきたことはないだろうか。おそらくあると思うが、そのときに「コピー機のデザインが悪かったから忘れた」という発想が出来るだろうか。おそらく出来ないだろう。基本的には「自分は馬鹿だから忘れた」という発想で止まるのが普通だろう。本書を読む事でその発想転換が可能になる。一般的な意味でのプロダクトデザイナーはもちろんのこと、UIをデザインする必要のあるプログラマ、建築家などの方には必読の書であるように思える。実際に僕も仕事でUIを設計することは多いが、本書を読んでからUIの設計する際の考え方がかなり深くなったように思う。