百度

百度が日本に進出してから日も浅いので、まだネット上での存在感に欠けているのはしょうがないことだが、日本でもエンジニアを本気で集めているようなので、この先面白いプレイヤーになってくるかもしれない。
創業者のRobin Li氏はおそらく日本には中々いないタイプの起業家で、北京大学とニューヨーク州立大学大学院でコンピュータサイエンスを学び、InfoseekやGO.COMで検索関連の開発に従事した後、シリコンバレーでVCより資金の提供を受け、中国で百度を設立したようだ。

北京大学卒業後、ニューヨーク州立大学でコンピューターサイエンス修士取得。卒業後は、Dow Jones&Company,Inc.やInfoseekに勤務。Infoseekでは検索エンジンの設計を担当。彼が開発したESP技術はInfoseek/GO.COM のサーチエンジンに応用されているほか、GO.COMの画像サーチエンジンも開発している。インターンシップ時代には米国松下電器産業で働いたこともあり、この経験が「人生を変えてしまうほどの大きなきっかけ」となったと語っている。

2000年1月1日、ベンチャーキャピタルからの120万ドル融資を受けてシリコンバレーより帰国し、百度公司を設立した。 2001年8月には検索エンジンBaidu.comのベータ版を公開し、同年10月には正式版リリース。2005年には同社を米ナスダック上場へと導いている。

ロビン・リー – Wikipedia

僕が日本にあまりいなそうだと言ったのは、日本だとここまでエンジニアリングを専門に学び、エンジニアリングを専門として働いている人間が起業(しかも外国のVCから融資を受けて)というケースをあまり聞かないからだ。どうしても日本の場合、僕もそうだが、技術者は技術職人としてのコースを歩きたがるところがある。起業はどちらかと言うと技術者の側からではなく、ビジネスの側から起こることが多いだろう。理系よりは文系と言ってもいいか。日本のIT企業をぱっといくつか思い浮かべてみても、もともと創業者がばりばり専門分野の技術に強かった、という例はあまり思い出せない。強いて言えば堀江元ライブドアCEOは自らも有能なプログラマであったと聞いているが。
このLi氏、中々の男前で英語も堪能。まだ若いし、このまま百度がどんどん成長していくと、Kai-Fu Lee氏に続く、中国のITエンジニアの憧れの的となりそうだ。こういった人の出現が後進に与える影響は強いと思われ、今後中国がさらに手強くなってくるだろうな、と予測する。以下はYouTubeで見つけてきた彼の動画。