大企業が仕組みを提供し、個人が創造性を発揮する世の中

家のMacbookにWindows Vistaを入れてみたついでに、Visual C# 2005 Express EditionXNA Game Studio 2.0をインストールし、ヘルプに付いてくる簡単なチュートリアルに従って3Dアニメーションを作ってみたが、これに驚いた。3Dアニメーションなんて一部の専門家が作成し、我々はそれを楽しむ立場にしかないと思っていたのだが、既に我々自体がクリエイターになる時代になっていたようだ。時代に遅れていたことを痛感する。
しかしこのXNAを通して本当に学んだことは大企業はその資本を生かして仕組みを提供するのが役割で、個人はその仕組みの上で創造性を発揮するのが役割という今の世の中の仕組みである。当然こんなことは何年も前にどこかで誰かが提唱していただろうし、どっかで聞いた事はあったけれど改めて実感。ちょっと前までは仕組みの提供からコンテンツの提供までの大資本が行っていたはずだったと思う。僕がファミコンをやっていた小学生時代は間違いなくそうだったはずだ。けれど今は、実に様々な分野でコンテンツが個人、もしくは小規模な集団から生まれるようになってきている。その波が3Dにまで来ていたということだ。
で、これからの若いエンジニアが自分の進路を考えてみる上でちょっと考慮に入れるといいんじゃないかと思ったのが、一体自分はどちら側に属するのがハッピーなのかということ。大きな企業や組織に属し、大きな技術的枠組みや仕様の策定を行っていくのがハッピーなのか、与えられた仕組みを利用して創造性を発揮する、具体的に言えばコンテンツを提供する立場に属するのがハッピーなのか。それともその間くらいの仕事、例えばより小さな枠組みを提供する立場に属するのがハッピーなのか、そんな視点ももってみてはいかがだろうか。
なおこちらでXNAのビデオチュートリアルを見る事も可能。こちらはXNA1.0を前提にしたチュートリアルなので若干ソースコード上の違いがあるが、XNAでどんな仕組みが提供されているのかを理解するには十分な内容だと思う。興味がある方はちらっと見てみて下さい。