月別アーカイブ: 2019年9月

2019-20シーズンの個人的な展望

本日の信州ブレイブウォリアーズ vs 広島ドラゴンフライズ戦からいよいよBリーグの2019-20シーズンが始まりますね!始まる前に個人的な展望を書いておこうかと思います。データの話は一切出てきませんのであしからず。

メインスポンサー

いきなり金の話ですみません。ただ確かBリーグとソフトバンクのスポンサーって4年契約だと報じられていたはずで、この2019-20シーズンが最後のシーズンになるはずなんですよね。

もちろん契約延長もありえるでしょうけれど、とにかくメインのスポンサーが切り替わるかもしれないというのは影響が結構あると思います。

特にソフトバンクさんはどちらかというと影武者的にBリーグを支えてくれている印象がありまして、もっと前に出てきがちなメインスポンサーになると雰囲気がかなり違ってくるのではないでしょうか。次のスポンサーは要注目しております。

3人目の外国籍選手問題

これは何度かブログでも書いておりますが、3人目の外国籍選手がより起用されるようになって欲しいです。起用されないと、シンプルに言ってバスケットボール選手という貴重な才能の無駄遣いです。

本当は「外国籍選手が3人登録されている場合、2試合連続で同じ組み合わせは駄目」みたいなレギュレーションが欲しかったのですが、そうならないので各チームの采配で何とかして欲しいところです。

シーホース三河

シーホース三河の補強がやばいです。ドキドキワクワクの予感がすごいので、今季はシーホース三河を観戦の中心に据えようかと思っています。

金丸、ガードナー、川村、岡田と超オフェンス布陣がどう機能するのか、それとも機能しないのか。昨シーズン中に大胆な起用変更、このシーズンに向けては大補強、というのは貴美一HCも背水の陣で挑んでくるのではないかと思い、その観点からも注目。

HCにある意味では見染められたPGである熊谷と、敢えて他のチームから連れてきた長野のPGコンビニも注目しております。

あと2月に比江島がウイングアリーナに凱旋するホームゲームもありますね。それも面白そう。

優勝争い

チャンピオンシップはやっぱりアルバルク東京なのかなあと、2シーズン連続で同じ予想をしてみます。って3連覇になっちゃいますけど。でも前シーズンのチャンピオンシップではルカHCがチャンピオンになるために用意したいくつかの仕掛けにはとても感心しました。

日本のHC陣も素晴らしい人材が揃っていると思っておりますが、まだそういうレベルで、というかあのレベルの用意周到さでチャンピオンを狙ってくるHCがいないのかな、という気がしています。どうなりますでしょうか。

ただもちろん千葉ジェッツは強いですし、宇都宮ブレックスも強いですし、この3チームはそこまで大きく布陣も変わっておりませんので、どこがチャンピオンになってもおかしくない3チームだと思います。もう本当にバランスの問題と言いますか。

この3チームに割り込む実力のあるチームはいるでしょうか。前述のシーホース三河はハマればもしかすると、です。が、長くて辛い1シーズンを通して考えたときに、一回の爆発力でなく、安定した力でこの3チームに絡めるチームはまだ誕生していないかもしれません。

B2

予想とかじゃないのですが、今シーズンはB2の観戦に行きたいです。実は行ったことがないのです。アスフレのホームが実は職場の近くなので、今度こそ平日開催のときにでもチャンスを狙いたいと思っております。

注目しているチームはシーホース三河と同様の理由で広島ドラゴンフライズ。元熊本ヴォルターズの古野、B1から参戦した谷口、B2得点王のケネディと強力な布陣になりました。今季こそはB1に上がってみせるということでしょうね!

公式ボール

公式のボールが変わったみたいですね。当然のことながら各チームは既に練習で使っているでしょうけれど、新しいボールに慣れるというのはそこまで簡単なことではないと思います。

もしかするとシーズン序盤はシューター達の確率に影響を及ぼすかもしれませんね。インサイドの選手にはそこまで大きな影響はないかもしれませんが。

ワールドカップでの学びを受けて、レフェリーの笛に注目が集まってますね。こちらはレギュレーションというよりは、何というかレフェリーさん達の「意識」みたいな問題だと思いますので、今シーズンから笛の感じが変わってくることも予想されます。当然勝敗にも影響してくると思います。

実は既にアーリーカップでも、今までなら鳴っていたような笛が鳴っていない気がするケースが何回かありました。こちらはもしかするとファウル数でデータに出るかもしれません。そのうち確認してみます。

そう言えば漆間さんもプロレフェリーになりましたね!こういうニュースはリーグが前進している証拠だと思うので、聞くとすごく嬉しいです。

まとめ

殴り書きの記事になりましたが、つまるところBreak the Borderということで、皆様よろしくお願い致します!

書評「Basketball Lab 日本のバスケットボールの未来。」(バスケットボール・ラボ編集部)

まさに最高のタイミングでの出版となったのではないでしょうか?

Basketball Lab 日本のバスケットボールの未来。

Basketball Lab 日本のバスケットボールの未来。

  • 作者: バスケットボール・ラボ編集部
  • 出版社/メーカー: 東邦出版
  • 発売日: 2019/09/02
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログを見る

NBAドラフト1巡目9位で指名された八村を含む、「史上最強」の男子バスケ日本代表のワールドカップ挑戦は連日大きく報道されました。ニュースで日常的に流れる代表選手陣の映像に、個人的にどこか違和感を覚えたくらいです。

そんな注目のさなかに発売されたのが本書です。ただ売れ行きの面で最高のタイミングだと言っているわけではなく、今回日本代表が経験したワールドカップ、世界の壁、到底満足のできない結果、それを踏まえて今一度バスケットを見直す為に必要なコンテンツだと思いました。

本書をひと言で表現すると「非常に濃い」です。インタビューを通し、選手、ヘッドコーチ、トレーナー、アナリストなどバスケットボールに関わる方々の思考を炙り出すかのような内容になっています。

特にルカさん、大野さん、佐々さん、安齋さん、そしてWリーグ三菱コアラーズの古賀さんのヘッドコーチ陣のインタビューは圧巻でした。彼らが日々どのようなことを考えながらチームを作っているのか、その考え方の一端に触れることができると思います。各HCが共通して「信頼関係」や「コミュニケーション」などのキーワードに触れていたのも興味深いです。

ルカHCのPick & Rollに関する洞察は流石で、Bリーグの外国籍選手の状況について述べた部分は、このブログ冒頭で述べた「ワールドカップでの結果」に対する今後のBリーグのアクションを考える上で大きく参考になるのではないでしょうか。

また本書を通して「パス技術」がテーマになっているのですが、これもやはり先のワールドカップでの試合内容を踏まえ、大きな示唆を与えてくれるテーマだと思います。強豪国のパスの正確さ、強さ、そしてクリエイティビティには個人的に関心しっぱなしでした。

パス技術は出し手の技術、受け手の技術、チームのスペーシングなど、多岐に渡り考察が必要な分野です。それを選手、コーチ、トレーナー、アナリストがそれぞれの視点から語る本書は、まさに今のバスケ界に必要な情報を提供してくれているのではないでしょうか。

余談になりますが、いつも仲良くさせて頂いている方々も本書の制作に協力しております。まだの方は是非ご覧になってみてください。

東邦出版さんはバスケの書籍に関して、非常に攻めた内容を提供してくれていますね。以前に読んだこちらもとても面白かったです。今後ともどんどん攻めた内容のバスケ書籍の登場を期待しています!

ワールドカップはBリーグの呼び水となったのか?

日本代表のワールドカップが終わりましたね。結果は到底満足のいくものではなかったと思いますが、ここから選手、スタッフ、そして日本のバスケットボールに関わる全ての方が、何か大きなものを持ち帰ってくれることを一ファンとして期待しています。

さて結果は伴いませんでしたが、日本のバスケットボールに注目を集めるという意味では大きな成功を収めたのではないでしょうか。先に行われたニュージーランド、アルゼンチン、チュニジアとの親善試合では計5万人以上も動員があったそうです。報道もとても活発でした。

さてそんな注目を集めたワールドカップにおける代表活動ですが、Bリーグへの呼び水としての効果はどの程度あったのでしょうか?いくら八村や渡邉が最注目だったとは言え、他の選手は全員がBリーグ所属です。多少なりともBリーグに注目が集まってもいいと思うのですが、どうだったでしょうか?

以下の図は日ごとにBリーグの公式SNSアカウントが日ごとにどれだけフォロワー数を増やしたのかを表したものです。ちなみに親善試合とワールドカップの日程をおさらいしておきますと、

  • 8/12 ニュージーランド戦
  • 8/22 アルゼンチン戦
  • 8/24 ドイツ戦
  • 9/1 トルコ戦
  • 9/3 チェコ戦
  • 9/5 アメリカ戦
  • 9/7 ニュージーランド戦
  • 9/9 モンテネグロ戦

というスケジュールでした。さあ見てみましょう。

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まず一番伸ばしたのはドイツ戦だったようですね。やはりお昼のいい時間帯に地上波での放送というのが大きかったと思われます。またドイツに勝利したことが大きく報道されたことも影響してか、次の日もかなり伸ばしたようです。

二番手はこれも地上波で放送されたアメリカ戦だったようです。ただこれは個人的には意外なほど効果が低いと思いました。NBA選手軍団との対決だったこともあり、今までNBAのみ観ていた層からも流入があるかと思っていたのですが、そこまで伸ばせなかったようです。

全体的な感想を言ってしまうと、代表戦はそこまで呼び水にならなかったのかなというのが正直なところです。私はテレビで観ていただけですが、あまりワールドカップに併せてBリーグを宣伝するような取り組みもなかったように思えたので、当然の結果なのかもしれません。

もしくはあれだけ報道があっても、やはり今までバスケに興味がなかった人を開拓するというのは難しいのかもしれません。逆を言えば、代表活動に注目していた人は、ほとんど皆さんBリーグ等は既にご存じの方ばかりだったのかもしれません。

いずれにせよワールドカップは終わり、ここからはBリーグがいよいよシーズンに入ってきます。この値はモニターし続けようと思いますので、シーズンを通してBリーグが新たな顧客をどう獲得していくのか、引き続き見ていこうと思います。

あ、そう言えば私個人はまだ経験していないのですが、チケットのシステムが結構問題になってしまっているみたいですね。既存のファンは何とかやりくりしてくれるでしょうけれど、この手の問題は新規顧客獲得には打撃が大きそうです。速やかに改善されると良いのですが。

最後になりますが、ワールドカップとても楽しかったです。