裏金を出してしまう親心の矛盾

こういう親心はいつの時代にも存在していると思われるので、時事問題というカテゴリではいささか不適切だろうけれど、なんとなく最近話題になっていたのでまあここで。
まず極端な話をするけれど、例えばプロ野球で大活躍することを夢見ている息子を持っている親に「100万円払えば、あなたの息子を巨人の4番打者にしてあげますよ」と誘いをかけても、金を払う親はまずいないだろう。ビジネスの世界での成功を夢見る子供を持つ親に「200万円で大企業の社長の座にいますぐ就かせてあげますよ」と言っても同様だろう。なぜかと言えば、そんなことをしても実力や見識が伴わなければ意味がないという事がその親には明確だからだ。しかしこれが「100万円で教員採用試験に合格させてあげますよ」だとお金を出す人が出てくる。しかしそういう親は「教師になりたい」と願う子供の為を思っての行動をしている一方で、「教師なんて誰がなっても同じだし、そんな大した仕事ではない」とその職業を同時に蔑んでもいる矛盾に気付いていないのではなかろうか。