ジョージ・ポリア「いかにして問題をとくか」

いかにして問題をとくか

いかにして問題をとくか

結論から言うと数学を学ぶ者だけでなく、働く人は一度は目を通す価値ありだと思う。
本書はポリア教授により、数学の問題を解くに当たっての考え方の手順や方法を学生にどの様に教えるか、という目的で書かれたものである。が、どんな数学の問題にでも当てはめることが出来るように、その手順は十分に抽象化されている為、数学を超えて、色々な物事の問題を解決するときにも使える内容になっている。一度は目を通しておき、ポリア教授の言葉を頭に刻んでおくと有意義だと思う。
正直本書は大分前に購入したのだが、日本語の表記が若干古めなことと、独特の内容にいまいちついていけず、ずっと本棚にしまってあったのだが、今回久しぶりに取り出してみると名著であることが分かった。それだけ自分が成長したのではないかと思う。
ただし記述は非常に冗長。1ページ目と最後のページにポリア教授の手順を整理した表(リストと呼ばれていたが)が載っているのだが、中身は延々とこのリストの内容が繰り返されているので、このリストをまず頭に入れ、続いて最初の何十ページかを読めば、後は飛ばし読みでも構わないと思われる。