
- 作者: 鈴木宗男/佐藤優
- 出版社/メーカー: アスコム
- 発売日: 2007/06/15
- メディア: 単行本
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話題の二人(と言っても一昔前の出来事の感があるが)による対談を書籍化。二人が赤裸々に自分達の犯した過ちを反省し、我々読者の今後の生活の糧としてもらいたいという内容になっている。反省とは言っているものの、本の端々には外務省への批判が含まれている。外務省がこれほど○○だと思っていなかったとか、そういう内容の反省が続く。ちょっと冗長な内容になってしまうかと思われたが、そこは二人の経験や見識によってフォローされているというか、全体を通して面白く読むことが出来た。
しかし彼らの批判の的になっている外務省だが、彼らの話が本当であるという立ち位置から考えれば、国民全体で真剣に批判するべきであろう。僕は多少外務省員が税金で遊んでしまってもある意味しょうがないというか、そこまで監視することは出来ないと思っている(監視しだすと余計にコストがかかるのではないかとも思っているが)。しかしながら、外交官や大使というのは我々日本人と他の国との人間のいわばインターフェースになる人間である。ここに十分な能力を持ち、人間的魅力に溢れた者を配置できないとしたら、それこそ国益を損ねる。ソフトウェアの世界では、インターフェースだけは少なくともしっかり設計しなくてはならない。そこさえしっかりと設計できていれば、中身は後から何とでも修正が聞く。外交の世界にも似たようなことがあるのではないか。
とまあ素人意見をくだくだと述べたけれど、基本的に佐藤優氏のファンなので楽しく読めた。対談の中でいくつか気になる書籍を佐藤氏が挙げていたので、さっそくAmazonで注文してみようかと思う。こういうとき、便利な世の中になったと実感する。