和田秀樹「バカとは何か」

バカとは何か (幻冬舎新書)

バカとは何か (幻冬舎新書)

「人からバカと思われたくない」というのは大体万人の共通意識だと思うが、それを著者の和田氏は極端に恐れているという。そんな著者が「バカと呼ばれないにはどうすればよいか」、「そもそもバカとは何か」、「バカにはどういう特徴があるのか」を氏の豊富な知識を用いて分析した本。氏がバカについて考えた過程がここにある。

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正直読後の感想をここに書くほど何かインスパイアされたことがあったかというと、残念ながら今回はなかったが、氏がバカと呼ばれることを恐れるようになった過程が面白かった。
結局この本を読んで「和田氏が何をバカと定義しているか」や「世間の誰をバカと定義すればよいのか」というようなことが分かるわけではない、というかわかってはいけないんだと思う。ここにはある一人の人間の見解がかかれており、それを自分が物事を考える上での参考にするというのが正しい姿勢だろう。「バカとは何か」という答えに僕は答えをまだ出せそうにないが、「自分で考えない人はバカに含まれる」というのは確信をもって言える気がする。