先日まで幕張メッセで行われていたCEATECにて、情報大航海プロジェクトのブースが出ていたらしい。
ITmedia News : 「Google八分、知ってますか?」眞鍋かをりが“国策検索”アピール
「Google八分、知ってますか?」――薄型テレビや次世代光ディスクが注目を浴びるCEATEC(千葉県幕張メッセ、10月7日まで)会場の一角で、眞鍋かをりさんのこんな声が繰り返し響いている。国産の検索エンジンを開発する経済産業省の研究会から生まれた産学連携プロジェクト「情報大航海プロジェクト」のブースだ。
どうして国策プロジェクトというのは、こうも見当違いの、もしくは「見当違いだ」と非難を浴びざるを得ない手を打ってしまうのだろうか。
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Googleの検索結果というのは、一企業が自由にアルゴリズムを作り上げ、そのアルゴリズムを「我々が望んで」使っているのである。そこを間違えてはいけない。我々は別に強制されているわけではないのである。Googleの検索結果が気に食わないのであれば使わなければ良いだけの話。Google八分にあったと文句を言っている企業がいるようだが、新聞や雑誌という既存メディアだって別に全ての企業に平等に記事を書いている訳じゃないだろう。「なんでうちのレストランの記事を書かないんだ」とグルメ雑誌に文句言う奴がいたら「おいおい」と突っ込むだろう、誰でも。「なんでうちのサイトが検索に引っかからないんだ」と文句を言う奴はそれと同じ行動をしていることを認識したほうがいい。
同ビデオではまず、Googleの検索結果から特定のWebサイトが表示されなくなる「Google八分」を紹介。中国政府が検閲対象とした情報や、国内の告発サイトがそれぞれGoogle八分にあったと語り、「検索結果が海外の特定企業に決められることがどれだけ怖いか分かるだろうか」と訴える。
では日本政府に聞きたいのだが、例えばGoogleで検索ランキングが芳しくなかった企業に、「日の丸エンジンは税金で作ったんだろ?だったら日本製の検索アルゴリズムは、全ての企業を平等に扱ってくれ」とか訴えられたらどうするのだろう。その瞬間、検索にランキングを設けることが出来なくなる。ちょっと前のサイバーエージェントGoogle八分事件で騒いでいる人がいて見当違いだと思ったが、大航海プロジェクト八分がもし起きたとして、同じ文句を付けることはあながち見当違いではない。この問題は結構でかいと思う。経済産業省は「どうせ検索結果をコントロールされるなら、アメリカの一企業より日本政府によってコントロールされた方が良いでしょう」というロジックなんだと思うけど、文末に挙げたエントリを読むなどして、世間や識者の反応を調べてもらいたい。そういうときにこそ検索が役に立ちますよ。
関連エントリ :
http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/50441313.html
http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/9bba35e42610162c50a0d1829f3615b1
http://slashdot.jp/articles/06/10/06/0827237.shtml