徹夜が出来なきゃIT業界で働けない?

前日のエントリに続いて、再び退職ネタ。

インフラコンサルティングの最前線 : IT業界に向いていない人

私の知る限りでは、新入社員の辞める理由に、「徹夜続きの激務」を挙げる人が多いようです。プロジェクトによっては、カットオーバー前の1ヶ月は連日の会社泊まり込みになる場合もありますから、これを苦にしてIT業界から去っていくのはよく分かります。
 
個人的な感想ですが、”文化祭前日に泊り込んで徹夜で作業”というノリを楽しめない人には、ちょっとつらい職場かもしれません。

なんにでも情熱を注ぎ込めた若かりし高校生、大学生の頃と比較するのは難しいですが、「徹夜が辛い」から辞めていくのではなく、「徹夜するほどの価値が感じられないのに徹夜しなければならない」のが辛いから辞めていくんではないんですかね。

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勿論身体的な問題を抱えていて、所謂「激務」に耐えられないという方もいらっしゃると思いますが、大抵の健康な若者は我々よりも徹夜なんかを苦にする訳がないと思います。ただそんな徹夜で頑張る彼らに目指すべき将来の姿も提示できなければ、激務に見合った報酬、評価も与えることが出来ない、激務に値する尊敬を受けさせてあげることもできない、というような状態だからこそ、徹夜なんてしたくないんじゃないですか?彼らも馬鹿ではないんです。

「自分のやりたいことがやらせてもらえない」
「職場になじめない」
「仕事を続けていく自信がない」

上記ような理由は、どの職場の退職理由に挙がる一般的なものだからいいとして、「徹夜を苦にして辞めた」という新人を「IT業界に向かない人」と題するブログとして取りあげているようでは、いつまでたっても若い世代の優秀な若者をIT業界*1に引っ張ってくることは難しいんじゃないですかね。

「徹夜はIT業界の宿命」というのであれば、「徹夜を繰り返すほどの価値ある仕事」にしていくことを目指しませんか?若者に見向きされない業界は確実に衰退していきます。

*1:この言葉は汎用的に過ぎるので、そろそろ使いたくないのですが使わざるをえない。