中国の若者とGoogleとKai-Fu Lee

The New York Timesに「Google in China: The Big Disconnect」という長い記事が載っている。どうやらTimes magazineに載る予定の記事のようだ。少しずつ読んでみようと思う。

When he started the Microsoft lab seven years ago, he hired dozens of China’s top graduates; he will now be doing the same thing for Google. “The students of China are remarkable,” he told me when I met him in Beijing in February. “There is a huge desire to learn.”

中国の若者の間でKai-Fu Lee氏の人気は凄まじいらしく、講演会にダフ屋まで出てしまうそうだ。Googleの中国支部のトップでもある同氏が、中国の学生の学習意欲の高さに感心を抱いているようだ。これは様々なところで聞かれる意見であり、おそらく真実なのだろう。一緒に働いている中国人の人にしても、最近よく見るコンビニで働いている中国人にしても、とにかく必死に何かを学ぼうとしている。かれらは「自分の能力を向上させることが、生活(つまり収入)の向上に直結する」という信念を持っているように見えるし、多かれ少なかれそれは彼らにとって現実なのだろう。そういった向上意欲の高い中国の学生にとって、同氏は成功者の見本みたいなものに違いない。しかし知らなかったのだが、彼って台湾育ちだったのか。

Lee has been with Google since only last summer, but he wears the company’s earnest, utopian ethos on his sleeve: when he was hired away from Microsoft, he published a gushingly emotional open letter on his personal Web site, praising Google’s mission to bring information to the masses. He concluded with an exuberant equation that translates as “youth + freedom + equality + bottom-up innovation + user focus + don’t be evil = The Miracle of Google.”

“youth + freedom + equality + bottom-up innovation + user focus + don’t be evil = The Miracle of Google.”という表現が非常に印象的である。個人的には”desire to study”というのも入れておきたいと思う。おそらく同氏がMicrosoftからGoogleに移った根本的な理由もこの辺にありそうだが、Google及びネットが、youthにequalityを与えることにより、強いdesire to studyを持ったyouthがbottom-up innovationを起こす。そういったビジョンの信奉者なのだ。何のことはない、ネット時代をしっかりと理解しているおじさんだったということだ。その点では梅田望夫さんと似たようなものである。

しかしこういった記事を読んでひしひしと感じるのが、中国人技術者への脅威である。僕は彼らの何倍かの給料を貰いながら、彼らと同等かそれ以下の価値しか創造していないのではないか、そういった不安が胸をよぎるのである。その不安を拭い去るためにも、自らも学び続けなければならない。