SNSが採用活動に与える影響

http://d.hatena.ne.jp/umedamochio/20060324
http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/50428609.html

id:umedamochioさんとDanさんのところで簡単な議論が交わされているが、Danさんが論じたような世界は、やはりまだ「ちょっと遠い所」的な感覚を持ってしまう。ネットリテラシーが低いのかなぁ。

それよりも

そういう状況になってはじめて、社会全体に及ぼすインパクトが大きくなる。

「そのインパクトって何なのだろう」ということを考えるのが面白い、というのが僕の関心領域である。

と梅田さんが関心を持つ領域だが、僕の身近では採用活動にSNSを始めとするWebの世界が与える影響を大きく感じる。
僕の企業がやっている採用活動は、日本の大学生の中ではかなりの知名度があり、それの運営にメインで関わっていたことがある。さらには採用後の社員の教育を担当することもあったのだが、どいつもこいつも会社のことをよく知ってると驚く。こんなこと、一昔前で言えば「OB訪問」という形でうわべだけの情報を得ていた人からしたら信じられないことだろう。自社の名前を様々な場所で検索してみれば、いたるところで情報が共有されているのが分かる。ああ恐ろしい。今どき希望の企業をググらない学生がいる訳ないし、情報はほぼ筒抜けだ。
企業の規模や知名度、およびブランドに学生が踊らされていた時代は終わりを迎え、ネット上で手に入れる新鮮な情報を元に学生が進路を決める時代が来ている。そういう意味で、情報を発信している社員の満足度が、その会社の人材市場においての価値を左右するようになっている訳で、ただ有名企業だからってだけで人を集め、釣った魚に餌をやらないできたような企業が、採用市場において株価が暴落するといったことが起こってくるだろう。

追記:

またトラックバック二重送信になってしまった。失礼。

追記2:

CNETで「ネット時代のキャリアと人脈とは?–SNSとブログの活用方法を探る」という記事を見つけた。

http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000047715,20099281,00.htm

採用、キャリアプランなどの著書で有名な梅森浩一さんの基調講演があったようだ。

梅森氏は「長く続く人脈は、相手が自分をどのように評価するかによって決まります。大切なのは、自分が何を持っていて何を提供できるのかをアピールすること。人間関係の基本は、ギブアンドテイク。利害関係の一致が人脈構築にとって一番大切なことなのです」と説明する。つまりは、自分はがんばっているとアピールしていても、他人にとって利益が得られないものは評価につながらないという訳である。

ネットの世界には、何の見返りも求めずに情報をギブし続けてる人が五万といる。というかそれがネットの本質だと思う。梅森さんはやはり、自分の領域としているリアルな世界での考え方でネットを捉えているようだ。ネットの人脈をリアルに繋げていく必要なんて本当にあるのだろうか。