荒川静香選手と浅田真央選手が見ている未来の違い

荒川静香選手の金メダルブームが早くも展開を見せ、バンクーバー五輪を含んだ今後の展開に世間の興味が移っている。その話題の中心人物は、当然浅田真央選手である。年齢的に離れていることもあり、両者はライバル扱いされているというわけではないが、世間では両者の比較が盛んだし、直接顔を合わせて滑る機会があれば、間違いなく相当の盛り上がりを見せるだろう。このことに関して、門外漢の僕からブログらせていただく。
両選手の世代が違うからという話ではなく、荒川静香選手と浅田真央選手のフィギュアスケータとして、見据えている将来像、いや理想像は違うもののような気がする。これは若さゆえかもしれないが、浅田選手の方は四回転ループに象徴される、難易度の高い技に積極的に挑戦する構えを見せている。彼女はおそらくフィギュアスケートを所謂スポーツに近いものとして捉えているのではなかろうか?どれだけ回れるか、どれだけ早いのか、ジャンプはどれくらい高いのか、彼女の関心の中心にあるのはおそらくそういう部分だろう。
一方の荒川選手は、フィギュアスケートを所謂「ダンス」や「ショー」に限りなく近いものとして捉えているようだ。それは

アイスショーなどで1日でも長く、見たいと思ってもらえるスケートを滑っていけたらいい。

という彼女のコメントからも強く伺える。彼女の関心は、いかに美しいのか、優雅なのか、観客を魅惑するのか、そういうところにある。
以上をように僕は考えているので、無理やり二人の比較を行うメディアの姿勢にはいささか違和感を覚えてしまうのである。