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Bリーグデータbotを作りました

ちょっと今までの活動とは毛色が違うのですが、Bリーグに関するデータをTwitterでお届けするbotをいくつか作りました。今後はうるさくない程度にTwitterで皆さんにデータをお届けできればと思います。

いくつかは既に動いていますし、これから動かすものもあるのですが、とりえあずここで紹介したいと思います。着想があったら更に増やすかもしれません(ツイートの頻度には気を付けたいと思いますが。)

各クラブのSNSフォロワー数を報告するbot

B1各チームのTwitterとInstagramにおけるフォロワー数をツイートするbotです。各クラブ間のバスケにおける競争だけでなく、中の人によるSNS運用面での競争も可視化できればと思い作りました。

何気なく作ってみましたが、Twitterに強いチームとInstagramに強いチームがあるなどの発見もあり面白いです。そのうち一定期間でどれくらい増加したのか等の分析もやってみたいと思います。

ちなみに今のところB1チームのみ対象としております。

BリーグとJリーグのSNSフォロワー数を比較するbot

こちらは近日開始予定ですが、Bリーグの公式アカウントのフォロワー数をJリーグの公式アカウントのそれと比較するbotも作りました。

単純には比較できない面もありますが、やはりBリーグの発展を見守る上でJリーグはひとつの大きな指標かなと思っています。

こちらもTwitterとInstagramからデータを取得し、週次で両社の数値を比べてみたいと思っております。こちらもいずれ時系列のデータを分析してみると面白そうです。

例えばシーズン中のどの期間が一番フォロワー増えやすいのか、など調べてみたいです。

その日の試合予定を報告するbot

こちらはシーズンが始まってから稼働予定ですが、その日の試合予定を報告するbotを動かす予定です。

これはデータとはちょっと違う話なのですが、個人的に欲しかったので作りました。いつも「えーと今日のゲームはなんだっけ?」と思ったときにBリーグ公式ページでそれを確認するのが面倒だったので、それを代わりにやってくれるbotを作った次第です。

まだまだ時間があるので調整中ですが、だいたいこんな感じのツイートを試合のある日の朝に投稿する予定です。

こちらはB1に加えてB2のゲームも対象とする予定です。

同じ要領でゲームの結果もツイートできるのですが、こちらはどうするかまだ決めていません。

botを動かしている基盤

botはMicrosoft Flow、もしくはAzure Logic AppとMicrosoft Azure上で呼ばれているサービスを使って作りました。最近では「Low-code, no-code」なんていう言葉がありますが、プログラミングを書かなくてもある程度の自動化ができるサービスです。

Twitterのフォロワー数取得なんかはネイティブにサポートされていますし、インスタグラムのフォロワー数取得のようにREST APIをコールし、結果のJSONをパースする、なんてこともそれなりに簡単にできます。また結果をデータベースに保存するなんてことも割と簡単にできます。

試合予定を通知するbotはBリーグ公式ページのスクレイピングをやっており、多少プログラミングが必要でした。その部分はAzure Functionというサービスを使ってて実装しております。

興味のある方はぜひ見てみてくださいませ。

エリア別のFG%を見てみる

基本的に前回の記事の続きなのですが、各チームの2018-19レギュラーシーズンのシュート成功率をエリア別に見てみましょう。

下の図はレギュラーシーズンに打った全シュートの総計を対象としたものです(前回の記事の図と色が変わってしまっていてごめんなさい…)

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ペイント内の成功率が60%超えたのは千葉ジェッツと京都ハンナリーズのみで、千葉ジェッツがリーグトップの61.5%です。

ペリメーターでの成功率は40%超えたのは千葉ジェッツとアルバルク東京のみで、千葉ジェッツがトップの41.8%です。

そしてご存知の通りスリーポイントの成功率も千葉ジェッツが38.9%でリーグトップと、今季の千葉のオフェンス強さを象徴した結果となっています。

エヴェッサ大阪はペイント内の成功率がリーグワーストの50.3%と、ペイント内でのオフェンスに苦戦していた様子が伺えます。

秋田ノーザンハピネッツはペリメーターでの成功率がリーグワーストの29.5%となっており、改めてシュート力の課題が浮き彫りになっています。

新潟アルビレックスBBもペリメーターの成功率は30%強と低めです。前回の記事で取り上げたようにそもそもほとんどペリメーターからシュートを打っておらず、成功率から察してもほぼ捨てシュートだったことが想像されます。

B2も見てみましょう。

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意外なのかどうかは分かりませんが、西宮ストークスがペリメーターの成功率で40%を上回っており、リーグトップです。島根スサノオマジックも素晴らしいですね。

インサイドの決定率はやはり王者信州ブレイブウォリアーズが頭ひとつ抜けていたようです。しかしそれでも60%は下回っていて、改めて千葉ジェッツの決定力の高さを示す形となりました。

新潟アルビレックスBBはペリメーターからのシュートを約8.8%しか打っていなかった

近年はいわゆる期待値が低いことから、ペリメーター、つまりペイントの外の2点シュートは好まれない傾向にあるのはご存じの通りです。

どうせ遠くから打つなら3点、もしくはどうせ2点なら近くから打ちたい、と考えれば自然なことですね。

NBAではヒューストン・ロケッツが顕著にその観点からオフェンスを組み立てているというのは有名な話です。Bリーグだとどうでしょうか。

下の図はB1各チームのフィールドゴール試投数の割合ですが、新潟アルビレックスBBが顕著だです。新潟はペリメーターからのシュートというのは約8.8%しかありません

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もちろんそれが庄司HCの戦略だからだと思いますし、その戦略を実現するための強力なインサイドプレーヤーとシューター陣を揃えているからこその結果だと思います。

来季はその重要なピースであったガードナーがチームを出る可能性が高そうなので、ガードナーなしでこの戦略がどう変わるのか、そこには注目したいと思います。

なおB2について同じデータを見ると以下のようになりました。

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こちらは信州ブレイブウォリアーズが一番低く12%ほどでした。バンビシャス奈良や金沢武士団と比べると約半分の割合で、今季の王者が行っていた効率の良いオフェンスがここに表れている可能性が高そうです。

新潟の話に戻りますと、新潟の今季の躍進とこれがどこまで関連あるのかに興味があるので、データの準備が出来たら同チームの過去2シーズンについても見てみたいと思います。

ここ3シーズンでBリーグのeFG%はどう変化したのか

ここ3レギュラーシーズンの各試合のeFG%を見てみると、じわりじわりと上がってきている様子が伺えます。

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2018-19シーズンについて言えば外国籍選手の常時オンザコート2が認められるようになりましたので、よりインサイド中心の得点の取り方になった結果なのかなと予想しています。

過去3シーズンにB1に所属したチームの%eFGをそれぞれ見てみましょう。

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まず千葉ジェッツのeFG%を上昇具合が目立ちます。今季はパーカーがとにかく活躍しましたし、石井もスリーポイントシュート成功率でリーグ1位になるなどとにかく手の付けられないオフェンス力でした。

スミスが入ったことによりインサイドの攻撃力が増加した富山グラウジーズ、ロシターと遠藤のシュート力が光った栃木ブレックスなども伸ばしています。ちょっと意外だったのは川崎ブレイブサンダースも伸ばしているところでしょうか。

逆に落差が目立つのはシーホース三河でしょうか。もともとエースの比江島が非常に決定率の高い選手でしたし、メンバーをシーズン中に大きく入れ替えたこともありましたので、そのあたりが影響していると思われます。

B2です。

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今季のB2を完全制覇しました信州ブレイブウォリアーズの上昇具合がとんでもないことになっています。残念ながらライセンスが発行されず昇格はありませんでしたが、とにかく今季はよくスリーポイントを決めていたようです。早くB1で見てみたいチームですね。

準優勝の群馬クレインサンダースについても同じくeFG%を向上させていたようです。群馬は得点王のケネディを要すチームですので、オンザコートルール改正の恩恵を受けたこともひとつの要因だったのではないでしょうか。

タイトルこそありませんがファイティングイーグルス名古屋も年々eFG%が上昇しており、このまま行けば来季のB2ではとても楽しみな存在でありそうです。

2018-19シーズンの個人的な振り返り

2018-19シーズンのBリーグが幕を閉じました。ご存知の通り色々な出来事があった訳ですが、簡単にまとめますと

  • アルバルク東京のチャンピオンシップを連覇
  • 千葉ジェッツがレギュラーシーズンを過去最高勝率で制覇
  • 信州ブレイブウォリアーズがB2を完全制覇
  • 島根スサノオマジックがB1昇格
  • ライジングゼファーフクオカがB2に降格
  • 東京エクセレンス、越谷アルファーズがB2に昇格
  • 八王子ビートレインズがB3に降格

というシーズンの結果となりました。

自分がシーズン前に書いた展望を読み返してみますと、アルバルク東京の優勝、富山グラウジーズの躍進など予想が当たっているように見えます。

しかしこのシーズンは自分が思っていたものと全然違う形になったというのが正直な感想です。自分にとっても良い勉強となりました。

この記事ではいくつかのポイントでこのシーズンを振り返ってみたいと思います。以下の項目の順番は適当です。ちなみにデータの話はまた別途する予定です。

総論

一言で言ってしまうと、ほとんどのチームが前シーズンより強くなった、これに尽きると思います。こうしてリーグのレベルがどんどん上がっていくのかと感心したシーズンとなりました。

もう少し言うと、伸びたチームと伸びてないチームの差が開いたシーズンだという印象を持ちました。勿論伸びてないチームもここから対策を練ってきて、さらにリーグのレベルが上がるのだと思います。

千葉ジェッツふなばし

思っていたよりずっと強かったです。昨季までももちろん強かったのですが、昨季のファイナルも含め何処か不安定な印象のあるチームでした。

ところが今年はとにかく安定していて、チームもシーズン52勝という、しばらく塗り替えるのが難しいと思われる記録も樹立しました。

技術面はもちろんですが、チームやエースである富樫の精神面での成長が大きく寄与したという印象です。今季のファイナルの4Qがそれを象徴していたと思います。

新潟アルビレックス

失礼ながら一番予想外に強かったのが新潟アルビレックスでした。チャンピオンシップで王者アルバルク東京を苦しめたことからも、シーズンを通したその強さは証明されたと思います。

もともと得点王ガードナーを要しオフェンス力は高かった新潟ですが、ここに来てディフェンスをしっかりと強化、それが結果に繋がったと思います。

スタッツ的にもペリメーターのオフェンスを最小化するなど近代的な側面も見せており、今後はさらに楽しみになりそうなクラブです。

比江島慎

BリーグにはNBAのようなトレード制度は今のところ存在せず、シーズン中の選手の入れ代わりと言えば外国籍選手の話題が中心です。

しかも外国籍選手が入れ代わる場合、怪我等に起因していることが多い為、あまり楽しい話題でないことも多いです。

しかし今シーズンは比江島がオーストラリア挑戦から戻ってきたこともあり、有力な日本人選手が何処かのクラブにシーズン途中で入りそうだという、こう言っては何ですが楽しい瞬間がありました。

結果的に比江島はサプライズ移籍にはなりませんでしたが、1シーズンにひとつくらいはこういう話題があっても楽しいなと思います。

アルバルク東京

チャンピオンシップを制したことはもちろんなのですが、アルバルク東京について最も感心するのがそのシーズンの過ごし方です

まずほとんどのチームが3人目の外国籍選手を持て余してしまった中で、アルバルク東京だけはカーク、ウィリアムズ、ビエリツァの3名をきちんと起用してきました。

もちろんビエリツァは有力な選手ですが、それでも過去のシーズンを知るカーク、ウィリアムズのみの体制で行く方が楽だったはずです。しかしアルバルク東京はそうしませんでした。

結果として、不幸にもウィリアムズは怪我をしてしまった訳ですが、それでもアルバルク東京が大崩れしなかったのはしっかりとビエリツァをローテに組み込んでいたからだと思います。

もちろん、竹内譲次という日本を代表するビッグマンを、リーグの狙いに答えて育成した事実も忘れてはいけません。最近の代表での活躍は我々の多くが知るところですね。

外国籍選手のベンチ登録人数

上の話題と絡みますが、単純にひとり余らせておくのが勿体ない、というのが私の感想です。

彼らは有力なプロバスケットボール選手で、何処かの国で、何処かのチームで、何処かのバスケファンを熱狂させることが出来る選手達なのです。

そういう選手達がゲームに出られず眠っている、そういう状況は勿体ないです。これを回避する為にも、ベンチ登録人数についてはロスターに登録できる人数と同じがいいのではと思ってます。

平日開催

今季は平日開催が増えました。いち観客としては実は嬉しいのですが、観客動員数の出だしには少し悪影響だったかもしれません。

まあ私ごときがビジネスのことをうんぬん言うのもどうかとは思いますが、せめて開幕戦、特に地方(というかアリーナが生活圏からかなり離れている地域)の開幕戦は休日開催がよいかもしれません。

シーホース三河

富山グラウジーズが昨季から一番上昇したクラブとすれば、一番下落したのはシーホース三河でしょう。昨季一番勝利したチームから一転、今季はチャンピオンシップをギリギリで逃す結果となりました。

しかしただでは転びません。シーズン途中に鈴木HCは痛みを伴う改革を断行。今季のメンバーを途中から替え、岡田と熊谷を中心に据えたチーム作りをする姿勢を強く出していきました。

痛みを伴う改革というのは、口では言ってみても人はなかなか実行には移せないものです。この改革が今後どう結実するのか、こよオフシーズンも含めて今後のシーホース三河から目が離せません。

結論

今シーズンもめちゃくちゃ面白かったです!Bリーグ最高!

地区制の狙いのひとつは総観客動員数の最大化だろうか?

すごく単純化した話ではありますが。

総観客動員数を増やしたいのであれば、お客さんを呼べるゲームをたくさんやった方がいいです。お客さんをたくさん呼べるゲームというのは、人気チーム同士のゲームだと思います。人気チーム同士が近所だとさらに都合がいいです。アウェイチームのお客さんが足を延ばしやすくなります。

ご存知の通りBリーグの地区制はリーグ内での対戦数をいびつな状態にしてしまっています。この制度の設計、私が勝手に予想しているだけですが、総観客動員数の最大化というのも大きな狙いのひとつだったのではないでしょうか。簡単に言えば、ある程度の動員が見込めそうなチーム同士のカードを増やしたかったのではないかと。

そんな仮説を持っていたので、ここ3シーズンのB1の観客動員数をホームチームとアウェイチームの地区別に見てみました。2018-19シーズンは40ゲーム終了時点までのデータとなっております。

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やはり東地区同士というのは動員の見込める組み合わせであるようです。中地区や西地区のホームチームが東地区のチームを迎え入れたときよりも集客力があるようなので、まあ単純に考えれば東地区同士の対戦が多い方が総観客動員数には好影響がありそうです。

もちろんもしかしたら東地区の人気チームがもっと中地区、西地区に来た方が好影響がいっぱいあるかもしれないですし、観客動員数の少ないカードも同じように増えてしまって逆に問題のあるやり方かもしれませんし、何より地区制が観客動員数増を狙っているではというのも私の勝手な仮説なのでその辺はご了承くださいませ。

いずれにせよ対戦数を変更したら総観客動員数は何かしらの影響(繰り返しますが、好影響かもしれません)を受ける可能性が高そうで、2020年までに観客動員数の平均成長率10%を掲げているBリーグさんにとっては中々おいそれと弄ることができる部分ではないかもしれません。

それにしても、2018-19シーズンは東地区同士のゲームの人気が更に増しているようで気になりますね。理想的には、どんな組み合わせでも似たような動員が見込めるように近づいていくのが望ましいと思いますが、東地区への依存が強くなってしまっているように見えます。

KaggleのNCAAトーナメント勝敗予想コンペに参加しました

今回はBリーグの話ではないです。

データ分析に興味がある方ならKaggleというデータ分析コンペを開催しているサイトを御存知かと思います。コンペのひとつにGoogleとNCAAが毎年行っている、NCAAバスケトーナメントの勝敗予想コンペがあります。このコンペの2019シーズン版に私も参加しました。

ご存知の通り今シーズンは八村塁が所属するゴンザガ大学が日本で注目を集めており、勝敗予想に参加することでNCAAトーナメントを2倍楽しもうという算段です。ちなみに男子と女子の両方で同じコンペが開催されておりまして、私は双方に同じ計算方法で参加しています。

www.kaggle.com

www.kaggle.com

このコンペを簡単に説明します。まずKaggleから過去数年のレギュラーシーズンとトーナメントのスタッツ、Play by Playのデータや、各大学のトーナメント出場歴などのデータが提供されています。また自分で勝手に有用なデータを用意することも許されています。

それらのデータを元に、今季のトーナメントの形に関係なく、出場する68大学(First Fourと呼ばれるゲームで落ちる4大学も含みます)のすべての組み合わせについて勝敗を予想する、という形式になっています。

もう少し正確に言うと、各大学にID番号が振られており、ID番号が小さい方の大学が勝つ確率を出す、というやり方になっています。出場校がチーム1、2、3、4だとしたら

  • チーム1 vs チーム2におけるチーム1が勝つ確率
  • チーム1 vs チーム3におけるチーム1が勝つ確率
  • チーム1 vs チーム4におけるチーム1が勝つ確率
  • 以下チーム2 vs チーム3、チーム2 vs チー厶4、チーム3 vs チーム4についても同様

を求めるという形です。実現しなかった組み合わせについては予想は無視されます。

結果は対数損失と呼ばれる値で評価されます。これは簡単に言えば完璧に勝率を予想した場合(チームAが勝ったゲームを全て確率100%と予想。負けたゲームを全て0%と予想)は0になり、完全にランダムに予想すると1になる値です。

対数損失は勝敗を単純に「勝ち」、「負け」で予想するのではなく、確率で予想するときに便利なやり方です。勝つ確率100%と予想していたチームが勝つと最高点(つまり0)を得られる一方、それで負けると大きなダメージを負います。かと言ってずっと50%の予想をしていても得られるのはランダム予想と同じ結果です(つまり1。)

このコンペの最高な部分は、NCAAトーナメントが進むに連れ結果がリアルタイムで更新されていくところです。冒頭に述べた「2倍楽しむ」はこれで達成できる予定です。この記事ではどのように過去のデータから確率を求めたのかの説明は省きますが、自分のモデルがどの程度の制度なのか、確認するのが楽しみです。

ちなみに私のモデルが弾き出したゴンザガ大の勝つ確率の一覧は以下のようになりました。今季のレギュラーシーズンの成績を主に使ったモデルなので、好調だったゴンザガ大の確率はかなり高めに出ていますね。ザイオン・ウィリアムソン率いるデューク大学相手にも勝つ確率が約75.4%と出ています!頑張れ八村塁!

対戦大学 ゴンザガ大が勝つ確率 / 100
Wofford 0.5766060
Michigan St 0.6557608
Virginia Tech 0.7019235
New Mexico St 0.7030285
Belmont 0.7051441
Mississippi St 0.7094201
Murray St 0.7210376
Montana 0.7227919
Colgate 0.7262318
Tennessee 0.7289464
Virginia 0.7334119
Kentucky 0.7445775
Duke 0.7535295
N Kentucky 0.7544945
Auburn 0.7700234
Yale 0.7724692
Utah St 0.7725864
Northeastern 0.7739441
Liberty 0.7821296
North Carolina 0.7895388
Iowa St 0.7899850
Purdue 0.7910372
St Mary’s CA 0.7933053
LSU 0.8004175
F Dickinson 0.8013481
Buffalo 0.8140718
Marquette 0.8161373
Houston 0.8175769
Villanova 0.8200679
Baylor 0.8296433
Maryland 0.8338790
Texas Tech 0.8342346
Mississippi 0.8376907
Nevada 0.8459738
UC Irvine 0.8535026
UCF 0.8560282
Iowa 0.8577243
Kansas 0.8658504
Gardner Webb 0.8669303
Washington 0.8723155
Georgia St 0.8725844
Oregon 0.8833206
Iona 0.8840201
Vermont 0.8842641
Florida St 0.8846830
Abilene Chr 0.8864741
Arizona St 0.8871292
NC Central 0.8879917
Cincinnati 0.8912449
VA Commonwealth 0.8995327
N Dakota St 0.9038196
Louisville 0.9062988
Michigan 0.9132945
Florida 0.9162315
Ohio St 0.9222904
Seton Hall 0.9228450
Wisconsin 0.9259659
Syracuse 0.9270761
St John’s 0.9279579
Minnesota 0.9352691
Kansas St 0.9354663
Temple 0.9355528
Oklahoma 0.9356434
St Louis 0.9367082
Prairie View 0.9389675
Bradley 0.9418723
Old Dominion 0.9424608

ちなみに同じ計算方法で過去5シーズンの男子トーナメントの予想を作り、実際の結果と突き合わせて対数損失を求めてみたら、以下のような結果になりました。そんなには悪くなさそうです。昨年のコンペの結果を見ると、上位は対数損失が0.5台だったので上位に入るのは難しそうではありますが。

シーズン 私のモデルの対数損失
2014 0.6867621
2015 0.6479138
2016 0.6332666
2017 0.7007685
2018 0.6863598

なおやり方を真似した訳ではないのですが、私こういった勝敗予想の何たるかがあまりわかっていなかったので、いつもTwitterで勝敗予想を発表されているkonakalabさんの論文を参考にさせて頂きました。この分野に興味がある方にはおすすめできる面白い論文です!

最後になりますが、別にデータから求めずヤマ感でやっても勝敗予想って面白いはずですよね。Bリーグのチャンピオンシップでも手軽に似たようなことができないか、ちょっと検討しています。参加者の皆さんには確率だけ提出してもらえばよいだけなので、そんなに手間なくできるはずです。

今季の序盤20ゲームと中盤20ゲームを比較してみる

いよいよ本日よりB1のゲームが再開します。レギュラーシーズンは残り20ゲームですね。ポストシーズンに向けてどのようなドラマが待っているでしょうか。

代表ブレイクのおかげで各チームとも色々な修正に取り組む時間はあったのではないかと思います。代表選手のいないチームはより濃度の高い練習をすることができたのではと思いますので、終盤戦の番狂わせのようなものも期待したいところです。

丁度レギュラーシーズンの最後の1/3が始まることになりますので、この記事ではシーズン最初の1/3と真ん中の1/3のデータを比較してみましょう。いくつか指標をピックアップしました。

eFG%

おなじみのeFG%(スリーポイントの成功は1.5本と換算して求めたFG%)を見てみましょう。

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琉球ゴールデンキングスが値を落としています。琉球は最初の20ゲームは15勝5敗と好調だったものの、次の20ゲームは10勝10敗となっており苦戦を強いられています。対戦相手もろもろの影響はもちろんあると思うのですが、一番の要因としてはやはり選手の怪我だと思われます。

下の図は選手のプレー時間をヒートマップで表現したものですが、20ゲーム目あたりでブラウンが離脱し、その後にスコットが離脱しているのが分かると思います。このふたりの離脱が相当なダメージであることは想像に難くありません。

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ブラウンも復帰しましたし、熊本ヴォルターズからモリソンを獲得したようなので、またここから調子を上げてくることに期待したいですね。

スリーポイント試投数

スリーポイント試投数(成功数ではなく)について見てみましょう。話が逸れるかもしれませんが、基本的に成功数よりも試投数のような「結果ではなく意思が表れる値」の方が好きです。

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大阪エヴェッサが目に見えてスリーポイントをよく打つようになっています。後半だけを見れば名古屋や新潟と並んでトップクラスにスリーポイントを打つチームとなったようです。

大阪の場合は特に起用される選手に大きな変更があったという印象ではないので、これは戦術レベルで何かオフェンスに変更があったと推測しています。

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逆に栃木ブレックスはスリーポイントの試投数が減少しているようですね。今季は遠藤をはじめとしてスリーポイントが好調なイメージはありますが、こちらもオフェンスのシステムに何かしらの修正が入ったのかもしれません。

オフェンスリバウンド取得率

オフェンスリバウンド取得率は「結果」的な側面も「意思」的な側面も併せ持つ値だと思っているのですが、いずれにせよ好きです(笑)

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以前にも取り上げていますが、シーホース三河のオフェンスリバウンド取得率が劇的に上がっています。かなりの変化ですね。シーズン中盤でミークスが加入し、かつバッツがゲームに戻ってきた影響が大きそうです。逆に前半はかなり暴れていた印象のあるサザランドのプレータイムは減少していますね。

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こちらでも栃木ブレックスの値が減少しています。同チームはとにかくリバウンドに優れているチームなので、ここには何かしらの意図を感じます。

ちなみに京都にも改善が見られていますね。同チームは今季はディフェンスリバウンドも含めてかなりリバウンドで苦労しているようなので、これは単純に良いニュースではないかと思います。

得点

最後に単純に得点を見てみましょう。

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伸ばしているチームはいくつかあるのですが、個人的には三遠ネオフェニックスの向上に注目しました。ここにはやはり、中盤に三遠ネオフェニックスに戻ってきたチルドレスの影響が大きいと思います。

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現時点で試合平均20点を稼いでいるチルドレスですが、ボールを持たせておくと個人でオフェンスをクリエイトできるタイプの選手なので、本人の得点力のみに限らない好影響を三遠ネオフェニックスのオフェンスにもたらしていると思います。

まとめ

レギュラーシーズン最後の1/3に備えて、最初の1/3と真ん中の1/3のデータを見てみました。当たり前のことではありますが、やはり選手の出入りによる影響が大きいのかなという印象です。その意味ではもう選手を加入させることは出来ませんので、最後の1/3は戦術での修正のみで戦い抜いていく必要があると言えそうです。

ここまでの順位争いをアニメーションで振り返る

代表戦ブレイクも終わり、今週末からまたB1が再開しますね。ワールドカップ出場も決まり、ますますの盛り上がりが期待されます。

この記事ではここまでの順位争いを振り返ってみたいと思います。普通に順位表を作ったのでは面白くないので、y軸を勝ち数としてアニメーションを作ってみました。

なおチャンピオンシップと残留プレーオフの進出に影響する順位の算出方法ですが、Bリーグのサイトを参考に私が実装したものとなっています。

勝率が並んだ場合などに少し複雑な処理があるのですが、実装が間違っている可能性がなきにしもあらずです。あくまで参考値ということで。

ではまずはB1を見てみましょう。名前の横の()内の数字はリーグ全体での順位を表しています。

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上位争いですが、今期絶好調の千葉ジェッツを栃木ブレックスと新潟アルビレックスBBが追いかける展開となっております。そこに強豪のアルバルク東京と琉球ゴールデンキングスが迫っています。

まだ20ゲームを残しており後半に何が起こるか分かりませんが、チャンピオンシップ進出を巡っては川崎ブレイブサンダース、京都ハンナリーズ、名古屋ダイヤモンドドルフィンズ、シーホース三河、そして富山グラウジーズによる椅子取りゲームになる可能性が高そうです。

現在残留プレーオフ対象となっているチームは少し集団から離されてしまっている印象ですが、秋田と北海道がこの先激戦の東地区でどのように勝ち星を挙げていくのかには注目したいと思います。

続いてB2です。

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とにかく強い信州ブレイブウォリアーズが頭一つ抜け出しており、これを連勝で話題となった群馬クレインサンダーズが追いかけています。西地区では島根スサノオマジックと熊本ヴォルターズが並んでいる状態です。

これらの集団を茨城ロボッツと広島ドラゴンフライズが狙っているという構図でしょうか。

八王子ビートレインズは少し集団から離される形となっています。昇格してきたチームがすぐに降格する展開が個人的には好きではないので、同チームにはなんとか踏ん張ってもらいたいと思います。

おまけに2016-17シーズンと2017-18シーズンのB1の順位争いもアニメ化してみました。意外と色々と忘れてしまっていたので、これを見ることで記憶のリフレッシュができました。

滋賀レイクスターズが2シーズン連続でぎりぎり残留プレーオフを回避しているのには注目です。今季も終盤での挽回はあるでしょうか。

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サンプルコード

この図(アニメを構成する1枚1枚の絵)を描いたときのコードがこちらにアップロードされています。

リバウンド取得率の推移を見てみる

各チームのここまでのリバウンド取得率の推移を見てみましょう。ちなみに取得率の計算は以下のように行っております。

ディフェンスリバウンド取得率 = ディフェンスリバウンド取得数 ÷ (相手のオフェンスリバウンド取得数 + ディフェンスリバウンド取得数)
オフェンスリバウンド取得率 = オフェンスリバウンド取得数 ÷ (相手のディフェンスリバウンド取得数 + オフェンスリバウンド取得数)

B1各チームのここまで(38試合終了時点のデータです)は以下のようになりました。直線は線形の近似線です。

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シーホース三河のオフェンスリバウンド取得率がすごく向上しています。以前にも書きましたがオフェンスリバウンドというのはただ取りに行けばいいというものでもなく、相手にトランジションオフェンスでやられない為にも敢えて無理して行かないという選択も考えないといけないエリアです。

その意味でシーホース三河は、どこかで戦術レベルで変更があったのかなと推測します。それぐらい目立って値が変化しています。

逆にオフェンスリバウンド取得率の減少傾向が目立つのが琉球ゴールデンキングスです。これも上述の戦術的なものによるものかもしれませんが、琉球の場合は外国籍選手に故障が続いており、それが影響している可能性も高そうです。

この図で見ると小さいので各チームの違いがそんなに分からないかもしれませんが、すべてのディフェンスリバウンドとオフェンスリバウンドを合計して取得率を算出すると、以下のような結果になりました。

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総合的に見てやはり強豪チームはリバウンドが強そうです。今季の京都ハンナリーズはリバウンドで苦戦しているようですが、推移を見ると少しずつ向上してきており、おそらく最近の好調さと無関係ではないと思います。ちなみに点がラベルの後ろに隠れてしまっております(すみません。)

B2の方は以下のようになっています。

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島根スサノオマジックがリバウンドで圧倒的な強さを見せていますね。同チームは西地区の1位を走っていますが、間違いなくその要因のひとつがこのリバウンドの強さではないかと想像します(すみません、あまりB2のゲーム自体は観ておりません。)

信州ブレイブウォリアーズはオフェンスリバウンドが最下位ですが、これはおそらくB1の名古屋ダイヤモンドドルフィンズと同様の理由で、スリーポイントシュートがチームの攻撃の主体になっていることによるものでしょう。

愛媛オレンジバイキングスがディフェンスリバウンドで頑張っているようで素晴らしいですが、残念ながらまだ戦績の方の結果にはそれが結びついていないようですね。

サンプルコード

この記事の図を描いたときのコードがこちらで見つかります。