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民主党の永田議員は鉄砲玉か

木村剛氏のエントリ[ゴーログ]ガセネタの流布には巨額賠償を!読みました。まったくもって仰る通りです。

冤罪事件のときに毎回議論にはなりますが、「○○さんが何かやらかしたんではないか」という報道によりそのような風評が立ってしまうことは、「○○さんがこれこれをした」という報道と同等、もしくはより大きなダメージを食らう。そんなのみんな百も承知。だから永田議員って民主党の用意した鉄砲玉ではないかと思ってしまったくらい。まあそんなことないだろうけど。

しかし永田議員、形勢が不利になったとき「この雰囲気は言論弾圧だ」ばりのことを言っていたけど、それって甘えでないかい?ホリエモンじゃないけど、ここまでの展開はあなたにとって「想定の範囲内」でないとおかしいのでは?彼のHPを見ると大蔵官僚出で年齢は四十前みたいだけど、若さと正義感と情熱で突っ走ってしまった行為なのかな。11も若い僕が言うのもなんですけどね。

しかしあの証拠のプリントアウト、あまりにも偽者臭くて逆に本物かとか思っちゃうよ。あ
あいうフッターの書き方する人、殆どいないけどね。少なくとも私の周りには。

しかし民主党側があのメールが真だと証明するのが困難なように、自民党が贋だと証明するのもまた困難な訳だ。そうするとどちら側も「大怪我はしない」という展開に落ち着いていく訳だね。ここからは真贋はどうでもよく、武部さんが「汚いことやってたホリエモンと組んで汚いことやってた」というイメージになるか、「選挙で大負けしたからって、鉄砲玉し立てて無理やり言いがかり付けてくるインチキ政党」というイメージに前原民主党がなるか、そういう勝負になる。しかし自民党側はこの勝負に勝ってもそんなに得はない訳だ(すでに大勝してる)。そうなると「民主党にとって悪くない手だったか?」と思わなくもないが、決定的な証拠が無いと退陣には追い込めないだろうことを考えると、やっぱり悪手だったと思う。

やっぱり戦略的にやったとは思えないな、うん。鉄砲玉ではなく若さと情熱による行動だ。その姿勢は買います。

米国の強気な態度に対する嫌悪と羨望

米国産牛肉に特定危険部位である脊柱が含まれていたというのに、相変わらず米国は強気の姿勢を崩さない。大概の日本人がおそらく感じていると思われる嫌悪の感情を、僕自身も禁じえないというのが正直なところ。しかしトヨタ自動車がGMやフォードに少なからぬ気の遣い方をしているのが日本人らしいように、今回の件は非常に米国らしいというか米国の文化なのである。だから結局この嫌悪感も、文化のすれ違いから生じる違和感が本質としてあるに違いない。

一方で僕は米国のこの姿勢に羨望の眼差しも向けてしまう。自国の国益の為に誇りを持って闘う米国の高官達を見ながら「日本の政治家や官僚がこうだったらな〜」と考えてしまうのもこれまた正直なところである。靖国をはじめとする中韓との問題にしても、アザデガン油田開発の問題にしても、この姿勢の一割でも良いから日本の外交に取り入れてみませんか?なんて思ってしまったり。あ、なんか偉そうなこと言っちゃったかも。ちょっと話を脱線させよう。

「文化」という言葉を使いましたが、ある集団(例えば国とか会社とか)が「ある事象に対してある反応をすること」を「ああ○○国らしいなぁ」とか「ああ、あの会社がやりそうなことだよね」とか話すことがありますよね。それってその集団がどういう文化を持っているかということで決まってくるんですが、面白いことにその集団からある一人を抽出して「ある事象」に対峙させたとき、「ああ○○国人らしいよね」とか「さすがあの会社の社員だよね」とかそういう反応を見せるとは限らない。いや、むしろしない気がする。つまり集団の行動特性と、その集団に属する個人の行動特性とは違うものというのが僕の仮説。今回の牛肉輸入の問題に関しても非常に米国らしい行動を見せたと思いますが、それは米国民という集団らしい行動であり、米国人らしい行動とは言えないと思う訳です。この辺、その内組織論的な視点からもう少し詰めたいです。