何か自慢するようであれなのだが、僕は今まで英語系のテストで以下の様な成績をとってきた。多分大半の人からすれば十分な点数なのではないかと思う(ちなみに大半では無い人とは、英語を自分の一番の武器としてやっていこうとしているような人)。
テスト | 点数 | 満点 | 受験時期 | 受験回数 |
TOEIC | 940 | 990 | 2002年 | 2回。1回目は810。 |
TOEFL(PBT) | 620 | 667 | 2002年 | 4回。530→550→580→620。 |
TOEFL(CBT) | 253 | 300 | 2002年 | 1回。ただしPBT3回を受けた後。 |
IELTS(General) | 7.5 | 9 | 2007年 | 2回。1回目は2004年で6点。 |
おそらく何らかの目的で上記のテストを受けている方はたくさんいると思うが、その様な方々と勉強方法のシェアが出来ればと思い、このエントリを書くことにした。「この勉強方法を実践しただけで点数が○○点上がる!」といった怪しげなものではなく、「結局当たり前のことを実践するのが一番の近道なんだな」という教訓めいたエントリになることが予想されるのはご了承を。
留学中に学んだこと(文法は徹底的に理解する)
僕が2002年に半年間、アメリカのワシントン州で英語の語学留学をしていたことは最初に書いておこうと思う。なぜならこれを最後に書いてしまうと「何だよ、結局留学してたのかよ」というどんでん返しを読んでる人の頭の中に起こしてしまい、「留学していたから良い点数がとれる」というような短絡的な因果関係が構築されてしまうのではないかと恐れた為である。無論、そんなことはない。
留学中に学んだ一番の成果は、意外に思うかもしれないが「文法」である。現在完了とか過去完了とか関係代名詞とかいうあれである(もちろん授業は英語で行われたが)。これは僕が通っていた語学学校の方針だったのかもしれないが、とにかく徹底的にやらされた。そしてこの文法を徹底的に学んだ経験が、TOEICとTOEFLの文法セクション(文章の穴埋めを四択で選ぶやつ)で大きく役に立つこととなる。勿論文法なので、他の全ての礎にもなっていることは間違いない。
僕は中級クラスから始めたが、確か動詞の活用から始めた記憶があり、
He wears a hat.
He is wearing a hat.
の違いは何かとかそういう勉強をしていた。ほとんどの人の留学のイメージとは乖離しているのではないだろうか。ちなみにこの問題も僕は当時分からなかったのだが、授業が進むにつれ「何て自分は英文法を理解していないんだろう」と愕然とした。大学受験の英語ではそれなり(偏差値で言うと65前後)の成績はマークしていたのだが、どうも理解していなかったらしい。「日本人は文法が得意」という都市伝説のような話があるが、それは「会話と比べれば相対的に得意」ということだと思っていた方が良いというのが僕の意見だ。学校で用意されていた文法の教科書を舐めるように勉強していった結果、「相当な例外を除いて、英文法は完全に理解した」と思えるようになった。確か教科書は青い表紙だったのだが、具体的になんだったのかは覚えていない。おそらく

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だった様な気がするのだが確かではない。
とにかく文章を読み込む(リーディングのスピードは重要)
大学受験のときは速読英単語1 必修編 改訂第4版を徹底的に読み込んだ。確か本書の最初の方に「すべての文章を声に出して10回読め」と書いてあったと思うのだが、これを馬鹿真面目に実践した。本書は単語の増強が主目的であるようだが、併せてリーディングの力がもの凄く付く。僕はリーディングは得意分野でTOEFL(CBT)では満点をとることが出来たのだが、全ての出発点はこの本にある。僕は留学中もとにかく文章を読むように努めた。授業でハリー・ポッターなどを読む宿題を出されたが、他の人の三倍から四倍くらいのスピードで読んでいた。アメリカ人の彼氏がいて、流暢に英語を話す留学生もいたが、文章を読ませてみれば確度、速度ともにまったく僕に歯は立たなかった。そしてhttp://d.hatena.ne.jp/rintaromasuda/20070408/1175990076にも書いたように、文章のリーディングスピードが早いと、リスニングの問題でも大きく有利になる。
上述の速読英単語が何故良いかと言うと、英文の隣に日本語訳が載っているからである。確か本書では「最初に日本語訳を読んでから、英文を10回読め」と書いてあった筈である。日本語で内容を理解してから英文を読むと、リズミカルにスラスラと文章が頭に入ってくる。これにより英文を読むリズムが身に付く。結果読むスピードが上がる。そして(日本語の文章を読むときもそうしている様に)大事では無い箇所を飛ばして読む、つまり大事な部分に注目して読むといったことが身に付いてくる。そして何よりも「英文が読める」という自信を付けることができる。これらはリーディングの力として非常に重要な要素である。
もしかしたらここまで読んで誤解した人がいるかもしれないので書いておきたいが、いつでも日本語訳がある文章を読むべきであるとかそういう話ではない。読んだ文章をいちいち日本語に訳すような行為もしなくていい(日本語訳のテストが控えているときは別だが)。よく高校生くらいの女の子が教科書に一生懸命日本語訳を書き込んでいる様を見ることがあるのだが、あれはおそらく間違った手法ではないかと考えている。あれをすると文章を日本語で理解することしか出来ないと思われるからだ。あくまで英語を英語として読めるようになる為のステップとして、日本語で文章を理解しておくという段階があるに過ぎない。慣れてくれば、英文しか載っていない文章を読み始めるべきだと思う。
とにかく主語と動詞(文章の根幹)に注目する
分からない単語があったからといって挫けていては、英文の読解力は上がらない。もちろん単語力の増強は必要だが、例えばTOEFLでは大学の一般課程で使われる教科書から抜き出したかのような文章が使われる為、専門用語も含めて知らない単語は必ずあると思ったほうが良い。ではそんなときどうすれば良いのか。よく「文章から単語の意味を類推する」という手法を耳にすることがあるが、僕自身は、テスト中にあまりそういうことをした経験はない。ある単語の意味が分かるか分からないかで大きく点数に関わるシーンがあれば類推するかもしれないが、そうでない場合はしない。
リーディングのセクションでも、TOEICやTOEFLの文法穴埋めセクションでも大事なことだと思うが、文章の根幹、つまり主語と動詞をしっかりと見極める癖をつけておいた方が良い。ときに問題作成者は難しい単語をわざと問題文に使い、解答者の頭を混乱させようとしている。以下のいくつかの文章を見て欲しい。
Michael ate a hamburger.
Michael ate a hamburger yesterday.
Michael ate a hamburger yesterday with Jane.
Michael, my best friend since I was 3rd grade, ate a hamburger yesterday with Jane.
Michael, my best friend since I was 3rd grade, ate a tasty hamburger yesterday with Jane.
Michael, my best friend since I was 3rd grade, ate a tasty hamburger yesterday with Jane who loves him very much.
Michael, my best friend since I was 3rd grade, ate a tasty and traditional hamburger yesterday at Steve’s restaurant with Jane who is also my friend and loves him very much.
難しい単語は使わなかったが、どんどん文章の根幹がぼやけていくのが分かったのではないかと思う。例えば二番目の文章でateがeatになっていたら誰でもその間違いに気付くと思うが、一番下の文章だと見逃す人も出てくるのではないか。長く複雑で難しい単語を使っている文章が出てきても諦めずに、まずどれが主語でどれがメインの動詞なのか(例で言えば、Michaelとate)をしっかりと見極めれば、意外と点数はとれるものである。勿論、その根幹の単語が理解出来る必要はある。
単語力増強は基本中の基本
よく「中学生までに習った単語だけで英会話は出来る」という宣伝文句を見かけるが、誤解を恐れず言えば概ね正しい。例えば動詞ならgo, get, take, give, have, makeあたりを使うだけで何とかなる(知的な会話が出来る人間と見なされないと思うが)。しかしこの宣伝文句に影響されて「英語の勉強では単語を覚えなくてもいい」などと誤解してはいけない。あれはあくまで英会話の話、それもしつこい様だが知的でない英会話に限定した話なのだ。単語の増強は辛い作業なので、つい甘い話に流されてしまう人もいるが、覚悟を決めよう。単語力は絶対に必要だ。
僕自身は実はでる単みたいな単語帳を使った記憶は無い。使おうとしたことはあったが長続きしなかった。でもこれは単語帳を否定する意見ではなく、それぞれの人間に合ったやり方があるというだけである。僕は単語は上述の速読英単語で増やした。ここに出てくる単語だけで十分な量なのかは定かではないが、僕は他に単語に特化した参考書などを使った記憶はない。後はただひたすら、文章中に出会った分からない単語を辞書で調べ、語彙を増やしていった。特に「ある言語をマスターするということは、文法をマスターし、語彙を十分なレベルまで増やすことだ」と悟りを開いてからは、いっそう語彙を増やすことを心掛けている。これは今でも習慣として続けており、英語の記事や書籍で分からない単語があれば出来る限り調べている。上述した様に分からない単語があっても文意は分かる場合がほとんどだが、後々の為にも分からない単語は分からないまま放っておかない方が良い。ただし、専門用語や固有名詞は覚えなくても構わないと思う。その専門分野に進みたいなら別だが。
エッセイライティングは型をマスターする
留学中には所謂エッセイも随分と書かされた。日本語で言えば小論文がそれに当たると思うが、アメリカと日本では文章の書き方、つまり文章をどの様に構造化するのかというルールが結構違う。この辺りの話題は、日本語でも英語でもたくさん参考書が出ているので、必ずひとつふたつ読んでおいた方が良いと思う。
アメリカ式のエッセイライティングは、簡単に言えば以下のような型で書けば良い。例えば「環境を良くする為に、我々はどうするべきか」という主題に対してエッセイを書くとする。
(前置き)近年我々をとりまく環境は悪化の傾向にあり、地球が2100年には人類が住むことの出来ない惑星になってしまうとの説もあるほどである。(結論)私はこの環境問題の悪化を食い止めるため、提案1、提案2、提案3という方策を提案する。それぞれについては以下の段落で述べる。
(サブ結論1)第1に、私は提案1が環境問題の改善に非常に有効ではないかと思う。(サブ結論1の説明、例示)この提案1は…。この提案1により…。例えば日本では提案1が…。(サブ結論1の締め)例示したように、提案1は有効な方法である。
(サブ結論2)第2に、私は提案2という既に実績のある方法を示しす。(サブ結論2の説明、例示)この提案2は…。この提案2により…。提案2が非常に有効と思われるのは、○○という場合であり…(サブ結論2の締め)例示したように、提案2は有効な方法である。
(サブ結論1)最後に、私は提案3という新しい視点を提示したい(サブ結論3の説明、例示)この提案3は…。この提案3により…。提案3はあくまでまだ未知の手法であり…(サブ結論3の締め)例示したように、提案3は有効な方法である。
(結論)結論を述べると、私の環境問題に対する提案は上述した提案1、提案2、提案3である。(締め)これらの提案も含め、人類は様々な方策を検討し、環境問題の解決に全力を尽くすべきであると個人的には考える。
いかがだろうか。ここで注目して欲しいのはあくまで「型」である。「型」とは何を指して言っているかというと、最初に前置きと結論があり、続く三つのセクションで結論をサポートする意見を展開し、最後の結論と締めがあるというこの文章の構造を指して言っている。そして三つのセクションでも、それぞれが結論、説明、締めという構造になっていることにも注目してもらいたい。本当に簡単に説明したが、これがアメリカ式エッセイライティングの基本中の基本である。何かの主題に対して賛成なのか反対なのかという立場を述べさせる問題も多いが、それも同じように「以下の三つの理由により賛成の立場です」と結論を述べて、理由1、2、3と順に論じていく構造にすれば良い。
上述したように、これに関しては必ず参考書を当たってみて欲しい。すぐにエッセンスを掴むことが出来ると思う。後は恐れずに、実際に書いてみることである。僕は留学中であったので、添削や点数付けをしてくれる先生が目の前にいたが、そういう存在が身近にいない人は、何らかの方法で誰かに助言を貰うのも良いかもしれない。ただ繰り返すようだが、この構造だけはまず参考書でマスターしておくべきだと思う。
ちなみにこの様に文章を書く訓練をしていると、当然リーディングで出てくる文章も同じ構造をしているので、リーディングの点数を上げるのにも役立つ。またこれは余談だが、仕事で文章を書く際などにも極めて役に立つことだと僕は思っている。
テストへの戦略
結局は基礎英語力とテストへの戦略で点数が決まってくる。基礎英語力については上述したし、正直誰に言われるでもなく分かっている部分である。よってここからはテストへの戦略として僕が実践したことを記す。
模擬試験の重要性
どんなに出来る人でも、一番最初というものは上手くいかない。静かになれる状況を作り出し、必ず本番と同じ時間制約での模擬試験を実施しよう。初めての本番試験を模擬試験とするのもありだと思う。この戦略は英語力うんぬんとはまったく関係がないが、やるかやらないかで点数は大きく変わってくる。人間は大抵の物事は、やればやるほど上手くなっていくものなのだ。僕はTOEICに特化した勉強をしたことは実は一切無かったが、1回目の受験で雰囲気やリズムに慣れたのと、2回目の直前に模擬テストを自宅で2回実地したことで、点数が810→940というほぼ驚異的とも言える伸びを見せた。でもこれは1回目の受験では十分に実力を発揮できなかったことが原因だったのだ。慣れは大事である。最近IELTSを受験したが、僕は対策として1ヵ月に渡って5回の模擬試験を実施した。
時間配分を戦略的に考える
上述した模擬試験とほとんど同じアドバイスだが、あらかじめ模擬試験を自分に課すことで、自分がある問題にどのくらいの時間がかかるのか、を把握しておく必要がある。これは精神的な余裕を本番で保つ為にも重要だと思う。
例えば僕はIELTSのリーディング問題は何回解いても時間が余る傾向にあったので、本番も頭からゆっくりと問題を解いていった(余談だが、途中のトイレもリーディングの頭で行った)が、ライティングは時間ぎりぎりになりそうだったので、より点数の配分が高いと言われているタスク2から記述にとりかかった。
スピーキングテストでは意見をでっち上げろ
現在はTOEFLでもスピーキングが必須になっていることと思うが、僕自身はIELTSでしかスピーキングテストは受けていない。IELTSのスピーキングの点数は、1回目が6で2回目は7だった。スピーキングのテストでは、とにかく口数が多くなければ始まらないと思う。そうでないと、評価者側も評価すら出来ないであろう。だんまりにならない為にはどうするか。とにかく何につけても意見を言えるようになることである。悪い言い方をすれば意見をでっち上げる特訓をしておいた方が良い。これは日本語から始めてみてはどうだろう。普段から「面白かった」「つまらなかった」「美味しい」「疲れた」の様な意見しか言えない人がいるが、こういう人は当たり前だが英語でもこれ以上の意見は言えない。何で面白かったのか(つまらなかったのか)、どう美味しいのか、何でそんなに疲れたのかなど、常に人に説明できるように心掛けておくべきだ。テスト本番では別にあなたの意見の素晴らしさは評価されない。例えばあなたがある映画に対して見当違いな意見を持っていたとしても、評価者はそんなことは評価しない。だから恐れずに意見を表明しよう。そうじゃないと点数は上がらない。
ライティングでも意見をでっち上げろ
ライティングでもスピーキングと同様だが、意見をでっち上げた方が良い。制限時間内にある量のエッセイを書き上げるのはそれだけでかなり大変なことなのに、その上高尚な意見を記述しようと奮闘していては、まず時間が足りなくなると思ったほうが良いだろう。例えば上述の例で言えば、本当に環境問題を解決しようと奮闘してはいけない。そういう意見は仕事や大学の授業の中で表明していけば良い。だからライティングの為にも、やはり何事にもある程度の意見をすぐに述べられる人間になっておくべきだろう。後はそのでっち上げた意見を、上述したエッセイの「型」に嵌め込む訓練をしていけば良い。
難しい単語や複雑な文章構造を使った方が良いのかどうかは知らないが、僕はあまりそういうことは意識したことは無い。単語についてはあまりにも貧困な表現力だと思われないように、同じ言葉を何度も使わないようには心掛けているけれど、そこまで実践出来ていないと思う。また文章も「僕は学校に行った。勉強した。お弁当を食べた」のような文章ではまずいと思うが、変に文章を複雑化して間違えてしまうくらいなら、自分が書ける範囲の方法で文章を記述した方が良いと思っている。TOEFLはどうだか知らないが、IELTSのライティングは減点法だと思うので、それを意識することも大切。ちなみにIELTSでは文章に「何単語以上書け」という制約が付いて来る。本番中に自分が何単語書いたかを数えている時間はない為、模擬テストで「どのくらい書いたら何単語なのか」を把握するよう努力すべき。個人的意見では、この語数制限を下回ると点数はぐっと下がると思う。気を付けるべきだ。
ちなみに僕は結果的に、IELTSでは9点中8点、TOEFL(CBT)では6点中4.5点を取る事が出来た。
文章に飾りを付けたかったら副詞を使う
ライティングでもスピーキングでもそうなのだが、文章に飾りを付けてたかったら副詞を使うと簡単だ。例えば以下の簡単な例を見て欲しい。
I recommend it.
I strongly recommend it.
書いちゃうと大したことないが、スピーキングのときとなると大分雰囲気が違ってくる。stronglyの所を強調するとさらに良い感じになる。小賢しいテクニックの様であるが、副詞をたくさん覚えて会話や文章の中に入れていくようにすると、随分英語がそれらしく聞こえるようになるし、リズムが出てくるように思う。ライティングのテストでは文字数稼ぎにもなる。
リーディングは問題文をまず読み、本文の該当部分を探して読め
TOEICのリーディングの問題は文章が比較的長くないし平易なので、文章をじっくり読んでから解答に取り掛かる余裕があった気がする。しかしTOEFLやIELTSではリーディングの問題にそのような取り組み方をしている時間的余裕は無い。僕の場合は以下のように問題に取り組む場合がほとんどだ。
- まず冒頭の注意事項などを把握する
- 文章のタイトルや各段落の先頭の文、目立つ単語に軽く目を通し「何について書かれている文章か」を把握する
- 質問文全体にも目を通し、「何について書かれているか」を改めて確認
- 再び問題文に戻り、今度は「各段落が文章のテーマの何に書かれているか」を軽く把握
- 質問1を読み、質問1に答えるのに必要と思われる部分を探し、そこを読み、解答する
- 質問2を読み…
文章全体が「何について書かれているか」について把握し、さらに各段落が「その対象の何について書かれているか」を把握してしまえば、質問文から読むべきポイントを探すのはそんなに大変なことではない。例えば文章全体がブログについて書かれているとすれば、第1段落ではブログとは何かについて、第2段落ではブログの書き方について、第3段落ではブログを書くことのメリットデメリットについて触れられているだろう。それを把握するのだ。また各段落を把握する際には、数値的表現も併せて頭に入れておくと良い。例えばHe died in 1978とかThere were 200,000 peopleとか、three times as big asとかそういう文章は後で問題の対照になるケースが多い。また人の名前などもチェックしておくと後で効果的だ。
ちなみにTOEFLでもIELTSでも、大体質問は文章と同じ順番で書かれているので、該当箇所を探す際にはそれも大きな助けになる。先ほどの例を再び用いると、質問1が「ブログとは何か、以下から選べ」、質問2が「ブログを書こうとする場合に必要になるものを以下から選べ」、質問3が「ブログを書く際に注意しなければならない点として、△△博士が警告していないのは次の選択肢のうちどれか」といった具合である。この法則は絶対ではないと思うが、ほぼ当てはまると思って良い。
リスニングである問題が分からなければ、飛ばせ
http://d.hatena.ne.jp/rintaromasuda/20070408/1175990076にもまったく同じことを書いたが、リスニングの問題のあるひとつが分からなければ、さっさと諦めて次の問題の準備に進むべき。そうしないと次の問題も落とす羽目になる。リスニングは実際に英語を聞く前の問題文把握が凄く重要である。極端に言えば、リスニングの問題はリーディングの問題と言っても良いくらいの場合も多い。TOEICには写真を見てリスニングする問題もあるが、それも文章を把握する代わりに写真の内容を把握しなければならないので同じこと。
ちなみに問題文を把握する際に、キーとなりそうな単語に丸を付けておくなどの手段は有効だと思われる。逆に言えば、ぱっと文章を読んでどの単語がキーになるのかを把握する訓練はしておいた方が良いだろう。
スピーキングテストには自信のある態度で臨もう
スピーキングテストは唯一の対人テストである。よって堂々と自信に満ちた感じで評価者と対峙した方が彼らの評価に良い影響を与えるだろう。いかにも「ごめんなさい、英語が話せないんです」の様な態度で評価者と対峙するのは負の影響があると思う。自信満々の態度で間違った英語を話しても、誰もあなたを責めない。自信のある態度で臨もう。
最後に(英語は目的ではなく手段)
ほとんどの人にとって英語は目的ではなく手段なのではないかと思う。だから英語力の向上にばかり時間を使っている訳にもいかないだろう。しかし、手段と割り切った上で英語力の向上にある程度の時間を割くことは現代では結構重要なのではないかとも思う。テストの点数を上げるために短期間集中して対策するのもありではないかと思う。
もしあなたがある目的を達成する為に上述したテストで高得点を取る事が必要なのであれば、ひとつの参考として僕の経験が役に立つと嬉しい。