
- 作者: 片山孝次
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1986/06/20
- メディア: 新書
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すっごくおもしろいんだけど、この手の本って「数学を好きになってもらいたくて書いたけど、もともと数学に興味のある人しか読まない」というジレンマがあるんだろうな。
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本書には、知らなかったら読んだとき思わず感心してしまう数や図形に関する話題が12話集められている。前から思っているんだけど、この手の本は小中学校の算数・数学の先生方が読むといいのではないかと思う。みんな数学の知識はあれど、子供の感心を惹きつける「ネタ話」が出来る人はそんなにはいないであろうから、こういう本からネタをどんどん吸収し、子供達に伝える役割を担って欲しい。そうすれば数学好きもちっとは増えるだろうし。
二十代は模索のときブログ : 工学部って人気ないんだ
多分単純に「数学とか嫌だ」って生徒が増えているんじゃないのかぁと思うんだけどいかがでしょ。そしてそれに併せて「勉強とか嫌だ」って人も増えているんじゃないかと想像する。ただそれだけのことじゃないのだろうか。
引用の問題が起きているとすれば、少しは解決の為の助力になるだろう。
以下がその12話のタイトル。
- ふしぎな数”9″
- 数を割る
- 魔方陣をつくろう
- おもしろい数列
- 数あてゲームと暦
- 親愛数と完全数
- ピタゴラスの定理
- 正五角形をかこう
- πの話
- アキレスと亀
- 角の三等分
- 集合をめぐって
魔方陣は絶対小学校で紹介する価値があると思うし、9の性質とか完全数とか四則演算で理解できることは紹介することを必須としても良いのではなかろうか。個人的には、勉学に限って言えば教師の役割は「教える」ということよりも「導く」という役割が大事だと思っている。導くためにはまず関心を得ないと。