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iTunes Uで見つけたお勧め講演

ちょくちょくiTunes StoreでiTunes Uのコンテンツをダウンロードしては通勤時間に聴いている。一昔前を考えれば、米国の大学の講義や講演を手軽に、早く、そして無料で手に入れられるなんて事は奇跡に近い。特に米国の大学や大学院に留学することがひとつの夢だったりする僕にとってはこれはかなり嬉しいことでもある(ちなみにこの夢はまだ全然あきらめていない)。今所有しているiPodがMovieに対応していないので音声のみのものを聴いているが、iPodを買い替えた暁には映像付きの作品も積極的にダウンロードする予定。
リンクが貼れないので紹介しづらいけれど、以下がお勧めのもの。どちらもタイトルをStoreで検索すれば見つかると思います。

John L. Hennessy – Why Computer Science Matters

Stanford Universityの学長でもあり、パタヘネ本(asin:482228266X)の著者としても有名なジョン・ヘネシー氏による講演。なぜコンピュータ・サイエンスが重要なの?素晴らしいの?凄いの?といったことについて氏が11の理由を挙げている。非常にクリアな内容だし、氏の英語ははっきりとしていてかつ緩やかなので聴き易いと思います。

Thomas L. Friedman – The World is Flat

講演と同じタイトルの名著(asin:4532312795)を題材にした、The New York Timesのスターコラムニスト、トマス・フリードマンによるMITでの講演。氏が何故この本を書くにいたったのかという話から始まり、氏が経験した世界が平になっていると痛感させられる経験が語られる。氏は非常にユーモアのある方のようで、所々で聴衆の大爆笑を誘っていた。当然本の内容と講演の内容は被っているので、一度本を読んでから聴いてみると理解度が増すかもしれません。

で、小学校英語どうするの?

で、小学校に英語教育を導入するべきなのか。結局のところ僕の結論は簡単かつずるいもので、それは「上手くやれるのだったら賛成だし、状況を悪化させてしまうようなら反対」というものである。結局はどんな方針でも運用次第だと思う。新しい学習指導要領によると「英語」ではなく「英会話」を教えるようなので*1、それを議論の前提にしたい。
まずであるが、子供の内から語学を教えることのメリットのひとつは発音やリズムや「とっさのひとこと」的なその言語の「感覚」を身につけ易いことである。これらは後天的に身に付けるのが難しいものである。そういう意味で、若いうちから「英会話」に触れさせるという方針は間違いではなさそうに思える。しかしながら、まずこの計画を実現する為には大量の外国人教師が必要ということになる。前述した通り、これは先天的に身に付いているものを教えるという時間であるので、日本人の教師には難しい。CD等の教材を使うという前提なのだろうけれど、CDは発音や言い回しを訂正してくれたりはしないし、反応してくれることもない。そんな状況でどこまで効果が出るのかは大いに疑問が残る。あと上述した能力は週に1回や2回英語に触れるくらいで身に付く様なものではないことも付記しておく。
では大量に外国人教師を雇うのはどうだろうか。おそらく止めておいた方が良いというのが僕の考え。これも上手く運用出来れば結局問題ないのだが、日本人の子供の扱い方を知らない外国人教師にどこまで効果が出せるのか。僕がこの方法で一番心配するのが、結局子供達に英語に対する羞恥心や恐怖心を植え付けてしまい、その後の学習意欲を削いでしまうんじゃないかということ。消極的な子供にとって*2、クラスメートの目の前で外国人教師と会話させられるなんて、正直地獄のような体験だろう。このような問題をどうクリアするのか。まさかマンツーマンとかそんな環境が作れるわけもない。
結論は冒頭で述べた通り「運用次第」なのだけれど、僕は「英会話」ではなく「英語」の勉強であれば別に小学校からの導入でも構わないと思う。現在は中学校1年から勉強する訳だが、それが2年早まったからって大した違いはないだろう。ただ個人的には中学校からで構わないと思っている。それで遅いなんてことはない。もし文部科学省に小学校の英語の時間について僕が提案するとしたら、それは「語学を勉強する事の意義を教える時間」としてみてはどうか、と提案してみたい。外国人とコミニュケーションをとるとどんないいことがあるのか、語学を勉強するとどのような素晴らしいことがあるのか、実際に語学を身につけた人々は社会でどのように活躍しているのか、外国では我々とどのように違う会話が交わされているのか、語学の勉強をしないとどんな風に人生が不利なのか等等、そういった意義を教える時間というのはどうだろう。意欲の増進の為の授業と言ってもいい。ある意味メタ授業かもしれない。教材はジョン万次郎の伝記とかそういうイメージ。

*1:実は中学1年からの英語を小学校5年からに繰り下げるのかと思っていた。

*2:外国人教師から見れば、日本人の子供のほとんどは消極的かもしれない。

僕の英字新聞の読み方

英語の勉強の為、The Japan Timesという英字新聞を購読している。本当はThe New York Timesが読みたいと思っているのだけど、紙媒体で手に入りにくい。紙媒体ではDairy Yomiuriも読んでみたのだが、何となく日本の記事を英訳したような文章が多いと感じたので、The Japan Timesに落ち着いた。
以下に僕がどのように英字新聞を読んでいるのかを晒してみる。まあ大したことはしていないんですけど、勿論。

  • 平日しか読まない
  • 電車内の30〜40分間で読む
  • 一面から興味の出そうな記事を探す。その際AP通信やReuters等から配信された記事を優先する
  • 全面をざっと見て、IT系の記事があったら優先して読む(GoogleとかYahoo!とかMicrosoftとかそういう単語を探す)
  • 電子辞書は持ち歩いているが、電車の中での使用は困難。よって分からない単語は飛ばす
  • 職場に着いてもまだ分からない単語を覚えているようだったら調べる
  • DILBERTは何があっても読む。笑いは堪える
  • 結果日本の社会事情に疎くなっても我慢する
  • 帰りの電車でも思い出したようにパラパラと見ることもある
  • 新聞に夢中になるあまり周りの人の迷惑にならないように気をつける
  • The Japan Timesをとると朝日新聞も定期的に薦められるが、丁重にお断りする

このペースで新聞を読むと、僕の場合だと毎日2〜4記事程度しか読めないが、他にも読みたいものがあるので新聞に関してはこれでOKだと思っている。海外から配信される記事を優先的に読んでいると、今まで自分がまったく知らなかった分野の知識も付いたりして一石二鳥。IT系の記事は自分が生きる世界なので、情報を得る為にも、関連語彙を増やす為にも読むのは重要。あとはDILBERTも重要。絶対重要。

新しい学習指導要領

文科省は学習指導要領を改訂し、小学校五年六年から英語を必修化することを決めた。
愚かなことである。

小学生に英語を必修させる必要があるのか? – 内田樹の研究室

内田先生の言っている事はよく分かる。英語で議論するとして、英語が一番上手い人間の意見に場が引っ張られる傾向が出るのは当然だろう。そしてそんな議論から有益な結論は生まれないだろう。
とまあその話の是非は置いておき、せっかくなので新しい学習指導要領を見てみよう。こちらでPDFファイルが取得可能です。
第4章の外国語活動の「目標」には以下のように書いてある。

外国語を通じて,言語や文化について体験的に理解を深め,積極的にコミュニ ケーションを図ろうとする態度の育成を図り,外国語の音声や基本的な表現に慣れ親しませながら,コミュニケーション能力の素地を養う。

うーむ、これを読む限りでは「英語」の勉強というよりは「英会話」をさせてみようという意図に見えます。それはあまり賛成出来ない気がする。だって教えられる人の数が足りないだろう。母親とか実は小学校の教諭だったりするんだけど、英会話を母親が教えるというのは無理がある、多分(違ったら母ちゃんごめん)。
以下が「内容」。やっぱり英会話だ。他の国の文化や習慣や行事などを教えることは賛成だけど、それは普通に日本語で「社会」とかの時間に教えてもいい気がする。だけど自国の文化もまだあまり感じていない小学校高学年の子供達がどこまで感じてくれるか…。あと「異なる文化をもつ人々…」のくだりから外国人講師を招くんじゃないかと推測する。

1 外国語を用いて積極的にコミュニケーションを図ることができるよう,次の事項について指導する。
(1) 外国語を用いてコミュニケーションを図る楽しさを体験すること。
(2) 積極的に外国語を聞いたり,話したりすること。
(3) 言語を用いてコミュニケーションを図ることの大切さを知ること。

2 日本と外国の言語や文化について,体験的に理解を深めることができるよう,次の事項について指導する。
(1) 外国語の音声やリズムなどに慣れ親しむとともに,日本語との違いを知り,言葉の面白さや豊かさに気付くこと。
(2) 日本と外国との生活,習慣,行事などの違いを知り,多様なものの見方や考え方があることに気付くこと。
(3) 異なる文化をもつ人々との交流等を体験し,文化等に対する理解を深めること。

う〜ん、続きはまた別のエントリで。

英語の本を読んでみたいという方にお勧めの書籍

敢えてノンジャンルで、過去に読んだ洋書をいくつか推薦してみる。「英語で本を読んでみたい」と思う方は結構いると思うが、中々踏み出せないというのがありがちなパターンだと思う。そんな方の背中を一押し出来ればと思います。おそらくどの本も和訳が販売されているのではないかと思うので、分からない部分があったり、飛ばしてしまった部分があったりすれば、和訳版で補完するという手もある。お金は二倍かかってしまうが。

The Google Story

The Google Story: Inside the Hottest Business, Media, and Technology Success of Our Time

The Google Story: Inside the Hottest Business, Media, and Technology Success of Our Time

Googleの誕生から成功までを描いた本。IT系の人であれば、知っている話が多いのではないかと思うので読み易いと思う。既に知っている話を英語で読む、というのは以外といい勉強になると個人的には思っている。

Only The Paranoid Survive

Only the Paranoid Survive: How to Exploit the Crisis Points That Challenge Every Company

Only the Paranoid Survive: How to Exploit the Crisis Points That Challenge Every Company

Intelの創業者のひとりであるAndrew S.Groveの著作。変革の時代を生きる者への提言としての内容の素晴らしさは折り紙付きだけど、それプラス英語表現が非常に平易、かつそこまで分厚い本ではないので、ビジネスパーソンが初挑戦する英語本にはぴったりではないかと個人的には思っている。

Harry Potterシリーズ

Harry Potter and the Sorcerer's Stone

Harry Potter and the Sorcerer’s Stone

実は結構ハリー・ポッターが好きだったりする。残念ながら書籍は四作目のThe Goblet of Fireまでしか読んでいないのだが、すべて英語で読んだ。やっぱり面白いし、先が気になる素晴らしい展開を見せたりするので、英語本に楽しく挑戦したいのであれば良いきっかけになるかもしれない。しかし児童推薦図書だからといって、英語の表現が凄く平易であるという訳ではないのでご注意。

Anger-Free

Anger-Free: Ten Basic Steps to Managing Your Anger

Anger-Free: Ten Basic Steps to Managing Your Anger

ちょっとイライラしたり、怒りっぽかったりする自分に悩んでいるときに購入して読んだのだけど、英語表現が非常に分かり易くて読み易かったのを覚えている。本自体も薄いのでとっつき易いし、内容は誰にでも身近な怒りを扱ったものだ。もしイライラで悩んでいる方で、かつ英語を勉強したい方には丁度いいかも(笑)

英語関連エントリまとめ

今までに書いた英語関連のエントリを纏めてみました。昔書いたものを読むと拙い文章だったり、やたら頑張った文章だったりするのが何とも気恥ずかしいが、自分の大切な思考の過程をここらで一度俯瞰しておくのは良いことだろう。

英語「で」勉強しなさい

ここここなんかが話題になっているのを見たり、就職活動中の大学生の英語への意識の高さを垣間見たり、やはり英語というものに対する興味の大きさはかなりのものであるなと改めて実感する今日この頃。そんな興味の高さに乗じて多くの利益を上げようと、大規模なマーケティングを繰り広げる英会話学校や出版社。中高での英語教育が役に立たないという声高な批判を掲げる人達の主張に、あまりきちんと勉強しなかった自分への言い訳を重ねる人々。どの国でもこういった事情は多かれ少なかれあるだろうけれど、日本の英語事情が複雑であることは間違いないであろう。
英語を本当に身につけたければ、まずは中高もしくは自分でしっかりと基礎、つまり文法は押さえるべし。これはまず確実。あとは実際に使う立場に自分をさらそう。英語で何かを勉強しよう。英語で何かを行おう。英語で何かを楽しもう。
Google Japanの村上社長が言っていたらしい以下の言葉が全て。

ひたすら英語をやりなさい.

英語「を」勉強したらだめ.
英語「で」勉強しなさい.

大学に入る前の若い人には「これからは英語ができないと何もできない」といつも話している.

Peace Pipe: Road to CEO – Google 村上憲郎 [seminar]

ちなみに聞いた話によると、パキスタンの大学ではほぼ全ての講義が英語で行われているらしい。必然的に彼らは英語を勉強せざるを得ないらしい。学校の教育のせいにせず、自分の生活の中に自分で英語を組み込んでいけばいい。例えばブログで日記を書いていたりするのなら、日記の中に一行でもいいから英語を入れてみるとか。それでもかなり変わってくる。
Just write an English line in your diary, that makes much diffrerence.

Steve Jobsのプレゼンテーションでお勉強

当然Steve Jobsのプレゼンテーションも英語の良いお勉強になります。Macbook Airの登場やApple TVの進化について楽しみながら、頑張ってJobsの英語を聴き取ってみましょう。JobsファンはJobsが喋るのに合わせて自分も喋る、所謂シャドーイングもやってみると、英語の勉強はもとよりSteve Jobs流プレゼンテーションを身に付ける勉強になるかもしれません。あくまで、かも、です。


封筒の演出は良かったと思いますが、僕だったらもう少しサプライズ的にMacbook Airを登場させるかな、というのが感想。あ、プレゼンテーションの話になっちゃってますが。

Obama氏の演説で英語のお勉強

民主党大統領候補のObama氏の演説か各地で話題となっている。昔から思っていたのだが、アメリカの政治家の演説というのははっきりと大きな声(Clear and Loud)で話すのでリスニングがし易い。

リスニングの勉強はもちろんのこと、素早く英語を話す事が出来ない我々非ネイティブスピーカーがどのように英語を話すべきかについての良い示唆にもなっていると思う。勿論毎度毎度演説のように話せということではないが。
しかしそれにしても、アメリカの若者の大統領選への熱狂というのは凄まじいものがある。これではまるでロックスターだというのが日本人としての正直な感想だろう。

Now, not-native English speakers are the main stream

とするとテーマは別だ。世界共通語が英語だというのは分かったが、それはいったい誰のバージョンの英語なのか、ということになる。英語を母国語とするネイティブ・スピーカーと、外国語として英語を使う非ネイティブ・スピーカーの比率は今や1対3。ネイティブの3倍もの人が外国語として英語を使っているのだ。これからさらに何百万という人たちが新たに英語を勉強し始めるに連れて、この比率の開きはどんどん大きくなる。

http://news.goo.ne.jp/article/ft/world/ft-20071130-01.html

英語は世界の共通語というのは勿論なのだけれど、「どんな英語」がその趨勢なの?という話。英語のネイティブだ母国語だいう立場の人の三倍以上の人が世界にはいて、当然それらの人々が触れ合う機会が多くなってくると、ネイティブスピーカーの英語だって非ネイティブスピーカーの英語に飲み込まれていくんだよ、という現状を分析している。非常に良記事のように感じた。
しかしここ日本ではどこ吹く風、という感じがしてしまうのは悲しい現状ではないだろうか。「日本人英語」とでもいうべき訛りや間違いの癖というのはたくさんあるのだろうけれど、それらが英語そのものに影響を与える程には日本人は英語で情報を発信できていないのではないだろうか(もちろん、中国とかと比べてしまっては絶対数が違いすぎるけど)。
この記事の主題とは違うけれど、日本が必死で守っているパラダイス鎖国状態が瓦解したとき、英語を使えない人々が一気に社会的弱者に滑り落ちてしまうという可能性は意外とあるのではないかと思っている。今は英語を勉強するソースなんかそこら中に溢れている。学生も学校の英語の勉強の範囲に収まることなく、少しでも自分が国際的状況に存在することを意識しながら英語力を強化していってもらいたい。